初めて犬を飼う前に知っておきたい8つの注意点
犬と一緒に生活をするには、さまざまな注意が必要です。初めて犬を飼う前に知っておきたい注意点について8つ紹介します。
一生面倒をみる覚悟が必要である
犬を飼うことは、命を預かるということです。一時の思いつきや気分で飼い始めるのではなく、愛犬の一生に責任を持ち、家族で受け入れる覚悟が必要です。犬の寿命は10年以上あり、適切に飼養すれば10数年一緒にいることになります。この期間、家族の理解や協力を受けつつ愛犬のお世話ができるかを、しっかり検討した上で飼い始めましょう。
お金がかかる
犬を飼うには、次のようなお金がかかります。 【初期投資】 水皿・食器・キャリーバッグ・サークル・ベッド・リード・トイレ 【消耗品】 ドッグフード・おやつ・トイレシーツ・おもちゃ 【そのほかケア費用】 ワクチン代・医療費・グルーミング代
飼い始めに必要な備品の初期投資はもちろん、消耗品や医療費などは定期的に必要になります。また、真夏の熱中症を防ぐためにエアコンをつけっぱなしにすれば、電気代もかさむでしょう。これらの費用を負担することも考えておかなければなりません。
毎日の散歩が必要である
犬を飼い始めると、毎日の散歩が欠かせなくなります。犬にとって散歩は、運動不足やストレス解消など健康を維持するために必要です。また、散歩中に他所の犬や飼い主さんと出会うことで社会性を養えます。「暑い」「寒い」「面倒だ」など、飼い主さんの都合で散歩を止めることはできないものと心得ておきましょう。
時間が取られる
犬の散歩だけでも、30分~1時間ほど時間が取られます。そのほかにも、食餌・ブラッシングのようなケアからトイレ掃除のように快適な生活空間の維持まで、さまざまなお世話をしなければなりません。これまで自分のために使っていた時間を、犬の遊びやお世話へ費やすことになることも、覚えておきましょう。
気軽に旅行できない
犬は、食事の用意や散歩を自分ですることができないため、犬を置いて気軽に旅行に行くことは難しくなるでしょう。自家用車でペット可のホテルに泊まるなど、犬と一緒の旅行はできますが、旅行先が限られます。また、犬の性格によっては飼い主さんと離れることが難しく、ペットホテルやシッターなどの利用が難しい場合もあります。
しつけの仕方を学ぶ必要がある
無駄吠えをしてご近所の迷惑になったり、暴れて室内を壊したりすることがないよう、子犬のうちからしつけをしなければなりません。特に、トイレのしつけは飼い始めた初日から行うことになるため、飼い主さんはしつけの仕方を学ぶ必要があります。また、犬が混乱しないよう家族でしつけの仕方を共有しておくことも大切です。
夜泣きすることがある
飼い主さんが構いすぎたり、新しい環境で落ち着かなかったりすることで、犬が睡眠不足になり夜鳴きすることもあります。しばらくは犬が環境に慣れることを優先し、寝ているときは構わない、子犬なら母犬のにおいがついたタオルでくるんだペットボトルを身近におくなどして安心させてください。初日から対処できるよう準備しておくとよいでしょう。
フローリングが傷みやすくなる
犬の室内飼いにより、フローリングが傷みやすくなります。おしっこを失敗してシミがついたり、ツメで傷をつけたりすることもあるため、フローリングの傷みが気になる飼い主さんは、事前に対処が必要です。
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初めて犬を飼うときの犬種の選び方
ペットショップや動物愛護施設、里親募集などで出会ってピンときた犬を飼いたいと思うかもしれませんが、初めて飼う犬は見た目だけで決めないようにしましょう。犬種を決める際は、生活スタイルや環境にあっているかを事前にしっかり検討することが大切です。ここでは、初めて飼う犬を選ぶ際のポイントをご紹介します。
運動量で選ぶ
犬は、体が大きくなるにつれて運動量が増える傾向があり、散歩の負担が大きくなります。また、小型犬でも牧羊犬・狩猟犬などのルーツをもつ犬は運動量が多めです。飼い主さんが散歩に長い時間をかけられなかったり、長い距離を歩く自信がなかったりする場合は、運動量の少ない小型犬を選ぶことをおすすめします。
しつけのしやすさで選ぶ
犬が人と一緒に生活するためには、しつけが必要です。犬の飼育が初めてで、しつけに自信がない飼い主さんなら、性格のおとなしい犬種を選ぶとよいでしょう。個体差もありますが、性格が大人しい犬種なら、飼い主さんのいうことを落ち着いて聞くことができるため、しつけがしやすく飼いやすい傾向があります。
抜け毛の量で選ぶ
春と秋の季節の変わり目は、犬の毛が生え変わる換毛期にあたります。毛が多いとブラッシングや抜け毛処理の負担が大きいため、抜け毛が少ないシングルコートの犬を選ぶとよいでしょう。犬の毛には、オーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)の2種類があり、オーバーコートのみの毛並みをシングルコートといいます。
無駄吠えの少なさで選ぶ
警戒心が強い犬は無駄吠えが多く、根気強いしつけが必要になったり、ご近所の迷惑になったりする可能性があります。まったく吠えない犬はいませんが、できるだけ無駄吠えの少ない犬種を選ぶと安心でしょう。
初めて犬を飼うときにおすすめの犬6種
犬の性格や体質、サイズなどを考慮したうえで、初めて飼うときにおすすめの犬種を6つ紹介します。
トイプードル
トイプードルは、室内犬として高い人気を誇っています。性格は穏やかで人懐こく、友好的だといわれており、子どもや年配の人がいる家庭でも安心して飼えるでしょう。毛が絡まりやすいため、こまめなブラッシングが必要ですが抜け毛は少なめです。賢くてしつけがしやすいため、初めて犬を飼う人にもおすすめの犬種です。
チワワ
小型犬の中でも特に小さなチワワは、体重が軽くて扱いやすく、体臭が少ない点が特徴です。運動量も少なく、ブラッシングなどのケアも簡単なため、初心者でも飼いやすいでしょう。餌代もあまりかかりません。毛の長いチワワはトリミングが必要になるケースもありますが、整える程度で頻度は少なめでも大丈夫です。
マルチーズ
ふわふわとした純白の毛並みが美しいマルチーズは、毎日のブラッシングが欠かせません。しかし、運動量が少なく順応性が高いため、しつけがしやすいのが特徴です。初めて犬を飼う人、室内で飼う予定の子どもがいる家庭、年配の人などにおすすめです。性格は甘えん坊で友好的、飼い主さんへの忠誠心は高いです。
ミニチュアシュナウザー
ミニチュアシュナウザーは、しつけがしやすく初心者におすすめです。甘えん坊のため飼い主さんに従順ですが、寂しがりやでもあります。飼い主さんはできるだけそばにいてあげるようにしましょう。警戒心が強く吠えることもありますが、しつけでコントロール可能です。番犬にも向いているでしょう。好奇心旺盛で活発なため、毎日の散歩は欠かせません。
ミニチュアダックスフンド
短い脚で一生懸命に走る姿が可愛いらしいミニチュアダックスフンドも、初めて飼う犬におすすめです。猟犬がルーツであるため、無駄吠えに対するしつけは必要ですが、賢いためしつけは比較的しやすいです。順応性が高く飼い主さんに従順である反面、他人に対する警戒心が高いため、子犬のうちに社会性を身につけるようにしましょう。
ヨークシャーテリア
賢く優しい性格で、しつけに苦労することはあまりないといわれるヨークシャーテリアも、初めてでも飼いやすい犬種です。活発ではありますが、ほかの小型犬と同等の運動量で軽い散歩で大丈夫です。大型犬に立ち向かう勇敢さがありますが、臆病な面もあるため、大きな音をたてないよう気をつけて接してあげましょう。
犬を飼ったら最初にすること
飼い犬はもちろん飼い主さんのためにも、犬を飼い始めたら最初にしておきたいポイントを4つ紹介します。
健康診断を受ける
犬を飼い始めたら、できるだけ早い段階で動物病院に連れていき、健康診断を受けさせましょう。健康状態に不安がないことを確認するだけでなく、獣医から犬の飼い方に関するアドバイスを受けられます。ご飯の量やワクチン接種のタイミング、散歩に行き始めてよい時期など、気になる点を質問してみてください。
鑑札登録をする
犬を飼う際は登録が必要だと法律で定められています。子犬なら生後91日~120日のあいだ、それ以降経過してから飼い始めた犬なら、飼い始めから30日以内に最寄りの役所や対応可能な動物病院で手続きをしましょう。犬を登録すると識別番号のついた「鑑札」と、「注射済証」が発行されます。大切な証明となるため、犬に身につけさせましょう。
マイクロチップを入れる
迷子になったときや、災害時などに備えて、アンテナとICを内蔵したマイクロチップを埋め込んでおきましょう。飼い主さんとはぐれたときに、マイクロチップから情報を読み込んで保護した先から連絡をもらえます。2022年6月以降は、ペットショップやブリーダーなどに対し、マイクロチップの装着が義務化される予定です。
混合ワクチン・狂犬病予防注射を受ける
年1回の狂犬病の予防接種は飼い主さんの義務となっています。愛犬はもちろん、飼い主さんや家族などを守るためにも、狂犬病の予防接種はしっかり受けるようにしましょう。混合ワクチンは治療が難しい感染症を予防するためのものです。任意ではありますが、念のため接種しておくことをおすすめします。
まとめ
犬を飼うことで家族が増え、癒されたり励まされたりする場面は増えますが、事前の環境整備や定期的な予防接種など、飼い主さんの責任も生じます。愛犬を生涯にわたって面倒みる覚悟をもって飼い始めましょう。初めての飼い犬を選ぶ際は、おすすめ犬種を参考にしてください。
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