匂いが気になりやすい犬種
ここでは、匂いが気になりやすい犬種や特徴を表で紹介します。
特徴 | 犬種 |
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顔や体のしわが多い | ブルドッグ、シャー・ペイ、フレンチ・ブルドッグ、パグ、ペキニーズ、バセット・ハウンドなど |
よだれが多い | セント・バーナード、ニューファンドランド、マスティフ、ブルドッグ、ボクサーなど |
ダブルコート | ポメラニアン、コーギー、ミニチュア・シュナウザー、ゴールデン・レトリバー、アメリカン・コッカー・スパニエルなど |
皮膚や皮毛が脂っぽい | シー・ズー、アメリカン・コッカー・スパニエルなど |
体表面積が広い(超大型犬) | セント・バーナード、グレート・デーンなど |
犬の匂いのもとは?5つの原因を解説
犬の匂いのもとには5つの原因があります。匂いのもとにより考えられるトラブルも異なります。愛犬のどこから匂いが発生しているのか、気にかけてみましょう。
体臭
犬は人間と同じでエクリン腺とアポクリン腺というふたつの汗腺があります。エクリン腺からはサラッとした汗が出ます。サラッとした汗は運動したときに出るものであり、体温調節などを目的としています。一方のアポクリン腺からは体の一部からしか出ない汗を出します。アポクリン腺から出る汗はベタついており、皮膚に付着すると酸化して強い匂いが発生します。特に犬の場合は体全体にアポクリン腺があるため、体臭が強くなる傾向があります。
口臭
犬の口臭は口内トラブルによるものが多いです。食事後、口内の食べかすに細菌が繁殖して口内で炎症を起こすと口臭が発生します。また、口腔は胃袋とつながっており、腸内細菌のバランスが崩れたときも口臭が発生することがあります。この場合、多少の匂いならば問題がないでしょう。
しかし、異常な匂いがしたら病気などの疑いも出てきます。口臭が甘い匂いであれば糖尿病、アンモニア臭がしたら肝臓や腎臓の病気が考えられます。このような口臭の場合は獣医さんに相談することが大事です。
耳の匂い
耳からの匂いが発生しているときは、外耳炎などの病気が原因になっている可能性があります。また、傷口が化膿して強烈な匂いになることも考えられます。耳に何かしらのトラブルがない状態、健康な状態であればそこまで匂うことは少ないため耳から強い匂いを感じたときは、病気やトラブルを疑ってみてください。
ただし、垂れ耳の犬は体温で耳のなかが蒸れやすく耳が匂うことがあります。それ自体は自然なことですが、強い匂いや変わった匂いを放っていないか確認しましょう。
肛門腺の匂い
犬の肛門付近には肛門腺と呼ばれる分泌液を出す部分があります。その肛門腺が肛門嚢(のう)という袋に溜まると、魚介類が腐ったような強烈な匂いを放ちます。犬は排便すると肛門腺も自然に排出されるのが一般的ですが、小型犬や運動不足の犬、腹圧が弱い犬、去勢をした犬などは肛門腺が肛門嚢に溜まりやすい傾向にあります。
また、肛門腺絞りをせず絨毯などに分泌液が付着すると、室内に匂いが充満する可能性があります。
排泄臭
便は多少なりとも匂うものです。しかしながら、愛犬に与えるエサの種類によって便臭が強くなることがあります。特に犬は肉食の傾向が強いため、便が匂いやすくなります。また、トウモロコシや小麦など穀物の消化を苦手にする犬は、腸内環境が悪化して便臭がきつくなる可能性があります。添加物が入っているエサも便臭がきつくなる原因です。
このようにエサによって便臭が異なるのは、食べたものが腸内を通過する過程で分解や発酵が行われて匂いが発生するためです。
犬の匂い対策のポイント
ここでは犬の匂い対策のポイントをご説明します。前項で取り上げた犬のさまざまな匂いの原因に対して解説します。
体臭対策
体臭対策は皮脂を取り除くことがポイントです。皮脂を取り除くには定期的なシャンプーが効果的です。10日~2週間に一度、シャンプーをすることで皮脂が溜まりにくくなります。また、ブラッシングを毎日行うことでムダ毛やホコリなどを取り除き、愛犬の身体を清潔にすることができます。
ブラッシングをしていると皮脂によるべたつきもわかり、シャンプーのタイミングもみえてきます。べたつきが気になったときは濡れたタオルで拭くのもいいでしょう。
口臭対策
口臭対策としては、人間と同様で歯磨きが効果的です。歯磨きは毎日行い、食後早めに行うようにします。しかし、歯磨きは犬にとって負担になることがあり、ときには嫌がることもあります。嫌がったときは無理に行わず、歯磨きする範囲を少しずつ広げていきましょう。磨きにくい箇所は歯磨きおもちゃやデンタルケア用品を使ってみてください。
耳の匂い対策
犬は耳に汚れが溜まりやすいため、こまめな耳掃除が必要です。ただし、耳は非常にデリケートな部分であり、ケアをするときは慎重に行いましょう。正しい方法で耳のケアをしないと、愛犬の耳に傷をつけるなどのトラブルにつながります。自らケアすることが難しい場合は、トリマーさんや獣医さんにお願いしてみてください。
肛門腺の匂い対策
肛門腺の匂いは、肛門腺絞りを行ってみましょう。肛門腺絞りとは、肛門嚢にたまった分泌液を排出することです。愛犬が床にお尻をこすりつけるような仕草や肛門付近を自ら舐める頻度が増えたときは、肛門腺絞りのサインと考えましょう。獣医さんやトリマーさんに状況を確認してもらったうえで、依頼するとしっかり対応してくれます。
排泄物臭対策
排泄物臭対策は食生活を見直したり、サプリメントを使用したりすることが効果的です。たとえば、穀物を多く含むエサやたんぱく質の過剰な摂取を見直してみてください。ドライ系のフードを与えているならば、メーカーを変えることで便臭が軽減される可能性があります。食生活を変えても排泄物臭が改善しないときは、獣医さんに相談して対策を考えましょう。
愛犬の匂い、気になる病気の可能性は?
前項で犬のさまざまな匂いの対策を説明しました。これらの方法を実施しても改善しない場合は動物病院での受診をおすすめします。犬の身体に化膿している部分があったり、強い口臭や歯茎に腫れがみられたりした場合も、獣医さんに相談してください。
肛門を床に押しつける行為や身体の一部を舐め続ける仕草を頻繁に確認したときは、愛犬の体調異変が考えられます。このように愛犬がいつもしない行為をした際は、動物病院を受診しましょう。
部屋で犬の匂いが気になる場合のケア
愛犬の匂いが部屋に残って気になることもあります。ここでは、部屋で犬の匂いが気になる場合のケア方法をご説明します。
部屋の換気を行う
部屋で犬の匂いが気になるときは、窓を開けて空気を入れ換えましょう。窓を閉めたままにしていると、匂いがこもりやすいため注意が必要です。換気をすることで風通しがよくなり、気になる匂いが軽減されます。
こまめな掃除・洗濯を行う
家具や家電の上にホコリや犬の抜け毛が溜まると雑菌の繁殖場所になるため、こまめな掃除は匂い対策になります。カーテンやソファーカバーには匂いが付着しやすいため、洗濯して清潔に保つことで匂いが軽減されます。洗濯には、除菌や消臭効果の高い洗剤を使うと防臭効果が高まるでしょう。愛犬用のベッドや洋服も同様に、定期的に洗濯をして匂いを防ぎましょう。
脱臭機や空気洗浄機を使用する
脱臭機は匂いの除去に特化した機器であるため、嫌な匂いの解消に適しています。さらに空気清浄機と併用することで、高い消臭効果が期待できます。空気清浄機を選ぶときは、部屋のサイズに適したものを選ぶようにするといいでしょう。
消臭剤を置く
部屋に消臭剤を置くことで、犬の匂いは軽減するでしょう。ただし、犬は嗅覚が優れており、人間が気にしない香りであってもストレスに感じることがあります。化学物質が含まれない消臭剤を選んでください。愛犬の寝床付近には消臭剤を設置しないなど、配慮も大事です。
まとめ
犬は体臭や口臭、肛門腺からの匂いなど、さまざまな部分から匂いを放つことがあります。それらの匂いは健康状況の悪化や病気のサインであることも考えられます。日々のケアを行い、改善しない場合は獣医さんに相談することをおすすめします。
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