犬の愛情表現|それぞれの表現の示す意味とは?注意が必要な行動も合わせて紹介

飼い主さんに全身で愛情を表現してくれる愛犬ですが、その愛情表現にはどのような種類があるのでしょうか。この記事では飼い主さんに向けて、愛犬の愛情表現の種類を解説します。あわせて、飼い主さんから愛犬へ示せる愛情表現や、愛情表現と思われる中でも注意が必要なことについても解説するため、愛犬と過ごす毎日の参考にしてください。

目次

犬はどのように愛情表現をするのでしょうか

犬は人間の言葉を話せません。飼い主さんへの信頼やうれしいという気持ちを伝えるためには言葉の代わりになるものが必要になり、犬の場合は行動や表情になります。犬が自分の気持ちを伝える行動や表情のことを「愛情表現」と呼びます。

愛犬から飼い主さんへの愛情表現

愛犬から飼い主さんへの愛情表現の種類にはどのようなものがあるでしょうか。以下で解説します。

しっぽを振る

代表的な愛情表現のひとつが「しっぽを振る」行為です。飼い主さんが帰宅したとき、しっぽを振りながら駆け寄ってくるときがありますが、それは愛犬が「うれしい」と行動で伝えているのです。ちなみに、しっぽの振りはうれしさが強いほど激しくなります。円状にしっぽを振り回している状態が最もうれしいときです。

お腹を見せる

犬にとってお腹は急所です。急所を見せてくれるということは、飼い主さんを信頼している証拠です。また、構って欲しいときやなでて欲しいときにもお腹をみせてくることがあります。愛犬がお腹を見せて甘えてきたら、いつもはなでないような場所もなでてあげるようにしましょう。

体をくっつけてくる・すりすりしてくる・あごをのせてくる・前足をのっけてくる・耳がうしろにさがる

体をくっつけてきたりすりすりしてきたりしたときは、甘えたいときや散歩に行きたいときです。あごをのせてきた場合や耳が後ろに下がっているときは、リラックスして飼い主さんを信頼しているサインです。優しくなでて甘えさせてあげると愛犬は喜ぶでしょう。

また飼い主さんの身体に前足を乗せてきたら、遊んで欲しいときのサインです。愛犬と一緒に思いっきり遊んであげてください。

目を見上げる・じっと見つめてくる・「笑顔」を見せてくれる

飼い主さんを見上げてきたら、リーダーである飼い主さんから指示がないかを確認しているサインです。それとは別に、じっと見つめてきた場合はうれしかったりリラックスしていたりする状態です。目を細めて舌を出している場合は、笑顔になっているときです。これは、飼い主さんと一緒にいて「幸せ」「うれしい」という気持ちを表している表情です。

「こちらも幸せだよ」という気持ちを伝えるために、笑顔で見つめ返してあげましょう。

飼い主さんの手や足、顔・口元をぺろぺろとなめる

愛犬が飼い主さんをぺろぺろなめる行為も、愛情表現のひとつです。ただし、なめる部位によって意味合いが変わってくるため注意が必要です。手や足をなめてきたときは、遊んで欲しいサインです。一方、顔や口元をなめてきた場合は、甘えたいサインです。

顔をなめる行為は、子犬が母犬に対して甘えたいと伝える行為のため、飼い主さんを母親のように慕っていると伝える愛情表現と考えられます。

甘噛みしてくる

甘噛みは子犬のころによく見られる愛情表現です。「もっと構って」「一緒に遊ぼう」という気持ちを表現していて、母犬や兄弟犬とじゃれつくときの行為です。優しく噛んでくるため痛くはありませんが、エスカレートして噛み癖に発展する可能性があるため、注意が必要な愛情表現です。

頭や鼻をコッツンしてくる

愛犬は、飼い主さんに対して、鼻や頭をコッツンしてくることがありますが、これは、しつけがしっかりできている証拠です。というのも、鼻や頭をコッツンとしてくるのは、飼い主を主人(リーダー)として認めているというサインだからです。愛犬にコッツンされたのなら、温かな目で見守ってあげましょう。

お尻を向けてくる

体をくっつけるのは信頼の証ですが、お尻をくっつけてくるときは、さらに特別な意味があります。急所のひとつであるお尻をくっつけてくるということは、かなりの深い信頼感や安心感を持っている証拠です。

ピョンピョンと飛びつく

飼い主さんにピョンピョン飛びついてくるのは、わかりやすい愛情表現のひとつで、「遊んで欲しい」「うれしい」という意味合いがあります。しかし、飛びつきが癖になると飼い主さんにも愛犬自身にもリスクが発生する可能性があるため、癖になる前にしつけをする必要があります。

飼い主さんの服など匂いがついているものの上でリラックスしたり眠る、体をくっつけて眠る

服などの飼い主さんの匂いがついているものの上や、飼い主さん自身に体をくっつけて、リラックスしたり眠ったりする行為は、飼い主さんのことが大好きだという愛情表現です。犬の嗅覚は人間の数千から数万倍も優れているといいます。そのため、大好きな飼い主さんの匂いをかげる環境に身を置くことで安心しているのです。

飼い主さんに寄り添ってくれる

落ち込んでいたり、疲れていたりしているときに、愛犬が一緒に寄り添ってくれるときがあります。顔をなめて涙をぬぐってくれることもあるでしょう。これもまた、愛犬の愛情表現のひとつです。元気のない飼い主さんに対して、自分が寄り添うことで早く元気を出して欲しいと考えているときにみられる行為です。

(その他)

上記で紹介した以外にも、飼い主さんに対する愛情表現はたくさんあります。たとえば、深いため息をついたり、プレゼントを持ってきたり、飼い主さんのうしろをついてきたり、わざと飼い主さんの視界に入ってくるなどの行為も、飼い主さんに対する愛情表現です。これらの行為を見かけたら、可愛がってあげましょう。

(参考)犬同士でする愛情表現

飼い主さんに対する愛情行為は上記しましたが、犬同士でする愛情表現にはどのようなものがあるのでしょうか。成犬同士が顔をなめあっている場合、敵意がないことを確認する行為です。低姿勢で近づいて顔をなめていた場合、ただ敵意がないという表現ではなく相手のことを尊敬していると伝えている行為になります。

飼い主さんから愛犬への愛情表現

愛犬からの愛情表現は上記しましたが、飼い主さんから愛犬へ愛情を伝えるにはどうすればいいのでしょうか。

ごはんを与える、身の回りのお世話をする

ご飯を与えたり身の回りのお世話をしたりするだけでも、愛犬は飼い主さんからの愛情を感じられます。いいことをした日などには、いつも同じような食事をあげるのではなく、少し贅沢な食事を与えましょう。愛犬は最高のご褒美だと感じて、さらに飼い主さんへの信頼を強めてくれます。

愛犬をなでたりマッサージしたりする

スキンシップの時間は、犬にとって飼い主さんからの愛情を感じる大切な時間です。個体差はありますが、犬は基本的に触れあうことが好きな動物です。大好きな飼い主さんからなでられたりマッサージされたりする時間は、愛情をたっぷり感じられる時間となります。できるだけ、愛犬とのスキンシップの時間をとってあげましょう。

ゆったりと優しい声でたくさん話しかける、褒める

犬は相手の声から感情をくみ取ることができる、賢い動物です。そのため、優しい声でたくさん話しかけられることで、飼い主さんからの愛情を十分に感じられます。また、犬は褒められることも大好きなため、愛犬が何かいいことをするたびに、たくさん褒めてあげるのもおすすめです。

さまざまな時間を共有する

愛犬とさまざまな時間を共有すると、飼い主さんの愛情がたっぷり伝わります。そのため、愛犬との楽しい時間だけでなく、不安を感じている時間や眠る時間も共有しましょう。犬は、眠るという時間を共有することで、お互いが仲間であると認識します。できるだけ愛犬と一緒に眠るようにしてあげましょう。

一緒に遊ぶ、一緒に外出(散歩)する為

愛犬と一緒に遊ぶことも忘れてはいけません。外で走り回るのが難しい場合は、家の中でもできる遊びをしてあげましょう。一緒に散歩に行くのもおすすめです。愛犬の性格をみて、好きな場所を散歩すると、飼い主さんとの絆がさらに深まるでしょう。車が好きなタイプなら、ドライブしながら遠出するのも、楽しい時間が共有できます。

愛情表現の中で、注意が必要な行動とは

愛犬からの愛情表現はうれしいものですが、中には注意するべき行動もあります。以下で解説します。

ピョンピョンと飛びつく行動に注意する

愛犬がピョンピョン飛びついてくるのは可愛いですが、愛情表現であっても、リスクをともなうため注意しましょう。飛びついた相手にけがをさせたり、間接を傷めたり、椎間板ヘルニアになったりする可能性があります。小型犬は先天的に膝蓋骨脱臼(バテラ)を抱えている場合も多く、膝に負担をかけることもあります。問題になる前にしつけるのがおすすめです。

甘噛みに注意する

甘噛みも子犬のうちならいいですが、成犬になると相手にケガをさせてしまう可能性があるため、注意が必要です。エスカレートして噛み癖がついてしまうと、しつけるのが大変なため、早いうちに対処しましょう。

口をなめる行為には双方とも注意する(感染症対策)

口元をぺろぺろなめる行為もまた、注意が必要な愛情表現です。愛犬から病気が飼い主さんに移ったり、逆に飼い主さんの病気が愛犬に移ったりする可能性を秘めているためです。犬の口内にはパスツレラ菌が常在しており、飼い主さんの免疫が弱っているときに口元をなめられると、パスツレラ病を発症してしまう恐れがあるため、注意しましょう。

愛犬がいつも以上に自身の足などをなめているときや、飼い主さんをなめてくるときは注意する

愛犬がいつも以上に自分の足をなめている場合は、注意が必要です。足や肉球に傷を負っている可能性があります。また飼い主さんをいつもよりもたくさんなめてくる場合は、愛犬がストレスを感じている可能性があります。寂しさや不安を感じていないかチェックして、ストレスを取り除いてあげましょう。

まとめ

愛犬からの愛情表現には、しっぽを振る、お腹をみせる、体をくっつけてくるなどがあります。愛情表現された飼い主さんも、スキンシップ・褒める・遊んであげるなどの愛情表現を返してあげましょう。また、愛犬にとってリスクのある愛情表現はしつけることが大切です。

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