目次
子犬の睡眠時間はどれくらい?
子犬の睡眠時間から成犬・シニア犬まで、犬の睡眠時間は一般的にどれくらいなのかを解説します。
子犬の睡眠時間
子犬の睡眠時間は1日18~19時間ほどで、人間の赤ちゃんと同じように、子犬も1日の大半を寝て過ごします。子犬は好奇心旺盛で動きが活発なため、長時間の睡眠をとることで体力を回復する必要があります。
よく眠る子犬を見て、「うちの子は寝過ぎではないか」「体調が悪いのではないか」などと心配する飼い主さんも見受けられます。しかし、子犬にとって睡眠は必要なため、無理に起こさず安心してゆっくりと眠れる環境を整えてあげましょう。
成犬・シニア犬の睡眠時間
成犬(1~7歳)では1日12~15時間、シニア犬(8歳~)では18~19時間の睡眠が必要だといわれます。成長するにしたがって犬の睡眠時間は変化しますが、人間に比べて犬は眠りが浅く、成犬でも1日の半分以上を睡眠に費やします。
大型犬になるほど睡眠時間は長くなる傾向があります。シニア犬は体力の回復に時間を要するため、成犬よりもさらに長時間睡眠になります。ただし、個体や環境によって異なるため、睡眠時間の平均値として把握しておきましょう。
犬の睡眠時間が長い理由
睡眠には、眠りの浅いレム睡眠とぐっすり眠るノンレム睡眠があります。犬は、睡眠の80%がレム睡眠であり、ノンレム睡眠は20%ほどしかありません。睡眠サイクルも、21分周期で「16分寝て5分起きる」を繰り返します。つまり、ぐっすり眠れている時間は非常に短く、長時間の睡眠をとる必要があります。
とくに、人間の赤ちゃんや乳幼児にあたる子犬は、健やかな成長のためにもしっかり寝かせてあげましょう。
犬が好きな快適な睡眠環境
犬にとって快適な睡眠環境とはどのようなものなのでしょうか。ここでは、犬が好む睡眠環境を紹介します。
狭くて暗い場所
犬はもともと野生で巣穴を掘って生活していたため、本能的に、狭くて暗い場所を好む傾向があります。テリトリー意識も強いため、広々としたスペースで寝かせるのではなく、ケージで犬用のスペースを仕切ったり、周りを覆ったクレートを活用したりして寝かせてあげましょう。
犬がより快適に眠ることを考えると、クレートがおすすめです。明かりを遮り、災害時には、クレートごと犬と避難できるメリットがあります。
トイレと別の場所
犬はきれい好きな動物です。寝床が汚れることを嫌うため、トイレと寝床は別の場所に設置しましょう。犬用のスペースをケージやサークルでつくり、その中に犬のベッドをおく場合は、仕切りや段差を設けて寝床とトイレを区別します。
トイレ用のペットシーツが汚れていると、快適に眠れないだけでなくトイレの失敗にもつながります。ペットシーツはこまめに取り換え、トイレ環境をきれいに保つことも忘れないようにしてください。
犬の寝床づくりのポイント
犬の睡眠環境を整えたら、寝床をつくってあげましょう。ここでは、寝床づくりのポイントを紹介します。
落ち着ける一定の場所を用意する
寝床の場所が頻繁に変わると、犬は快適に眠れません。自分のテリトリーを認識し、犬が落ち着いて眠れるように、寝床は一定の場所に用意しましょう。場所は、直射日光やエアコンの風があたる場所、テレビの近くや人の行き来が多い扉の近くなどは刺激が多いため避けます。飼い主さんの部屋やリビングなど、人の気配を感じられる場所がおすすめです。
犬の寝床はひとつだけとは限らず、リビングに昼寝用の寝床、飼い主さんの部屋に夜の寝床など、犬の好みやライフスタイルに合わせて用意しましょう。
安心して眠れるベッドを用意する
硬すぎる床の上で寝ていると、犬が股関節を痛めたり、脱毛や床ずれを起こしたりする可能性があります。しかし、寝床が柔らかすぎると睡眠時の態勢が不安定になってしまうため、ちょうどよい硬さのベッドを用意しましょう。
専用ベッドではなくタオルや古着などを重ねた代用品も可能ですが、大型犬やシニア犬の場合は犬用ベッドのほうが体への負荷を軽減できます。寝るときに犬があごをのせる枕もあると、首の疲れを軽減できてなおよいでしょう。
快適な温度に設定する
子犬やシニア犬は、体温調節があまりうまくありません。暑すぎて熱中症になってしまったり、寒すぎて体温を下げてしまったりしないよう、寝床のある室内は快適な温度に設定しましょう。ただし、犬種によって適温は異なるため、次の室内温度を参考にしてください。
犬種 | 夏の室内温度目安 | 冬の室内温度目安 |
---|---|---|
シングルコート | 22~25度 | 20~25度 |
ダブルコート | 23~26度 | 19~23度 |
エアコンやヒーターなどを活用して、快適な室温を保ちましょう。
季節で素材を変える
寝床が暑かったり寒かったりすると、犬が快適に眠れないどころか、体調を崩すことにもなりかねません。冬は保温性のある暖かい素材、夏は冷たく通気性がいい素材のベッドを用意するなど、季節によって寝床の素材を変えることもおすすめです。
ベッド以外にも、ヒーターつきのマットや敷物、冷暖房つきのペットハウスなど、犬用のグッズがたくさん販売されています。室内環境やスペースにあわせて用意してみましょう。
飼い主さんと寝るときは注意する
犬と飼い主さんが、同じ布団やベッドで眠ることに問題はありません。とくに子犬なら、飼い主さんと一緒に寝るほうが安心して眠れる場合もあります。しかし、一緒に寝ることで飼い主さんが寝返りを打てなかったり、犬が下敷きになってしまったりしてお互いが熟睡できないようなら、睡眠環境を見直しましょう。
災害のような緊急時は、犬と飼い主さんが一緒に眠れないことも考えられます。万が一に備えて、飼い主さんと離れて眠る練習をしておくと安心です。
寝相でわかる犬の心理状態
犬の寝相は、心理状態をあらわしている場合があります。代表的な寝相と心理状態の関係は次のとおりです。
- 丸まっている:一般的な寝相、急所のお腹を守っている、体温低下を防ぐ、緊張している
- 横向き:リラックスしている、深い睡眠をとっている、暑いため冷たい風にあたりたい
- うつ伏せ:警戒している、不安がある
- 仰向け:リラックスしている、安心している、無防備な状態
犬の寝相から心理状態を把握し、睡眠環境を快適に感じているのかを確認してみてください。
犬があくびをする理由
犬は、眠いときだけでなく、緊張しているときや、興奮しているとき、不安なときにもあくびをします。これはカーミングシグナルといわれるもので、気持ちを落ち着けるためのあくびです。カーミングシグナルが見られた場合は、犬をリラックスさせてあげてください。
あくびとともに足元のふらつき、下痢や嘔吐などが見られる場合は病気の可能性があります。犬がいつもより元気がないようであれば、動物病院を受診するようにしましょう。
犬がいびきをかく理由
喉や気管が狭く、空気がとおりにくいと犬もいびきをかきます。空気のとおりが悪くなる原因としては、次のようなものがあげられます。
- 肥満によって喉が狭くなる
- アレルギーや感染症で鼻水が出ている
- 鼻や気管に疾患・腫瘍などがある
- 心臓病にかかっている
突然いびきをかき始めた、いびきが大きくなった、多くなったという場合は動物病院を受診しましょう。ただし、短頭種は体の構造的に空気がとおりにくく、いびきをかきやすい傾向にあります。子どものころからいびきをかいているようなら特に心配はいりません。
長く寝過ぎる場合は病気のサインの可能性もあり
必要な睡眠時間が、子犬やシニア犬で18~19時間、成犬で12~15時間というのは、あくまで平均です。犬による部分もあるため、普段からこの時間を越えて睡眠をとっている場合は、とくに心配する必要はありません。
しかし、明らかにいつもより長く睡眠をとる場合は、体調不良の心配もあります。睡眠時の呼吸の様子や、起きているときの行動に異常や変化がないかを確認しましょう。いつもと違う様子に不安を感じるようであれば、動物病院に相談してみてください。
まとめ
子犬には、1日18~19時間の睡眠が必要です。1日の多くの時間を睡眠に使うため、ちょうどよい硬さのベッドを用意し、過ごしやすい室温を心がけるなど、快適な睡眠環境を整えてあげましょう。また、適度な運動は良質な睡眠につながります。室内犬が安心して動き回れるよう、滑りにくく傷や汚れがつきにくい床のコーティングをしておくと安心です。
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