成犬のトイレのしつけはどうすればいい?|よくある悩みと対処方法を詳しく解説!

「子犬の頃はトイレで排せつできていたのに、成犬になってできなくなった」と悩む飼い主さんは少なくありません。トイレのしつけは、愛犬との幸せな生活に欠かせない大切なポイントです。 この記事では、成犬の排せつに関する悩みや、対処方法について解説します。外にいるときしか排せつしなくなった成犬のトレーニング方法も詳しく解説しています。悩みを解消するための参考にしてください。

成犬のトイレのしつけでよくある悩みと対処法

成犬のトイレのしつけで、よくある4つの悩みと対処方法について解説します。

外でしかトイレをしなくなった

成犬のトイレのしつけで一番多い悩みは、外でしか排せつしなくなるというケースです。散歩中や庭での排せつが習慣になると、外に出られるまで排せつを我慢するようになります。成犬の排せつは、通常は1日2~3回程度といわれており、12時間ほど我慢できる子もいます。

犬には、自分の「ホーム」から離れた場所に排せつする本能があるため、「散歩=トイレの時間」と覚えてさせてしまうと、室内での排せつが難しくなります。こちらの対処方法の詳細は後述します。

トイレシーツを噛んでバラバラにするようになった

2つめは、子犬のときはトイレシーツで排せつしていたのに、成犬になってからトイレシーツを破るようになるケースです。シーツで遊ぶ行動は、好奇心旺盛な子犬の時期によくみられますが、成犬の場合は「散歩が足りない」「不満や不安がある」といった、欲求不満やストレスが引き金になっている可能性があります。

【対処方法】 メッシュカバーつきのトイレなどを利用すると、物理的に噛めなくなります。ただし、根本の問題を解決するには、散歩を十分にさせて、しっかりと愛犬の相手をすることが大切です。

トイレで排せつせずにおやつをねだるようになった

3つめは、トイレで排せつせずに、おやつだけを要求するようになるケースです。おやつを使ってトイレトレーニングを行ったため、犬が「トイレの場所=おやつ」と学習したことが原因と考えられます。

【対処方法】 「排せつしないとおやつがもらえない」と教えなおす必要があります。排せつしていない状態でおやつを要求されても、絶対に与えないことがポイントです。排せつできたらおやつを与えて、たっぷり褒めてあげましょう。

排せつが終わる前にトイレから出てくるようになった

4つめは、排せつの途中でトイレから出てくるケースです。「排せつするといいことがある」と学習して、待ちきれなくなるために起こる行動です。「トイレが汚れている」「場所が落ち着かない」などの理由が原因の場合もあります。

【対処方法】 トイレをサークルで囲うなどで、排せつ中は外に出られないようにします。排せつしたらサークルから出して、ご褒美を与えましょう。トイレを常に清潔に保つことや、落ち着いて排せつできる場所に、トイレを置くことも大切なポイントです。

外でしかトイレをしない成犬のトイレトレーニング

外でしか排せつしない成犬のトイレトレーニングについて、詳しく解説します。

1:外の空気を感じる場所にトレーとシーツを置く

犬は、足の裏の感覚や臭いなどに刺激を受けることで排せつします。刺激のない室内での排せつは難しいため、外の空気を感じるベランダや庭などにトイレトレイとシーツを置き、上に土や枝、砂利などを敷いて環境を再現しましょう。 散歩に行く前にトイレの場所に連れていって、排せつを促します。排せつできたら、大げさなくらいに褒めてあげましょう。

2:ベランダや庭にトイレシーツを置く

土や砂利を敷いたトイレに慣れてきたら、敷くものを少しずつ減らします。「トイレシーツ=排せつの場所」と覚えるまで、根気よくしつけをしましょう。 トイレシーツに排せつできるようになったら、トイレを室内に移動させます。外の環境に近い窓際や玄関などから始めて、トイレにしたい場所に少しずつ近づけていきます。ポイントは、トイレシーツは広めに敷いて、「成功させて褒める」を繰り返すことです。

3:音で覚えるように声掛けをする

排せつの際に「トイレトイレ」「ワンツー、ワンツー」など、決まった声掛けをすると、それがトイレのコマンドであると学習します。散歩中に愛犬が排せつするタイミングで、声掛けをすることから始めましょう。室内のトイレトレーニングでも同じ声掛けをすると、排せつを促す効果が期待できます。

4:散歩中のトイレでおしっこをトイレシーツにつけておく

犬の散歩にトイレシーツを持っていき、おしっこをつけて持ち帰りましょう。おしっこがついたトイレシーツを室内に置くと、そこがトイレであると学習しやすくなります。 成犬の場合、外でのトイレを覚えても、すぐに室内で排せつしないことが少なくありません。性格や行動パターン、健康状態も考慮しながら、焦らずに時間をかけてしつけましょう。室内での排せつに失敗した場合は、しっかり消臭することも大切です。

成犬のトイレトレーニング散歩時の注意点

成犬のトイレトレーニングで、散歩中に注意したいポイントについて解説します。

散歩の時に自由に排せつさせすぎないようにする

犬には縄張りの主張や不安感を和らげる目的で、マーキングをする習性があります。一気に膀胱を空にする、通常のおしっことは異なり、ほんの少量を放出する点が特徴です。 散歩中に犬を自由にさせすぎると、ほかの犬の臭いが刺激になって、マーキングを繰り返すようになります。リードを短く持って散歩中の動きを制限し、臭いを嗅がせないようにすると、マーキングや排せつを抑えやすくなります。外のトイレが習慣になっている場合でも、排せつを許す場所は決めておきましょう。

散歩中は横について歩くようにする

散歩のしつけでは、犬が勝手な行動をとらないように制御することが大切です。横を歩かせて、犬の様子をしっかり観察しましょう。地面の臭いを嗅ぎながらウロウロする行動は、排せつのサインです。リードを引いたりおやつを与えたりして、飼い主さんに注目させると排せつをコントロールしやすくなり、マーキング対策にもなります。

散歩に行く前にトイレを済ませる

外でしか排せつしない場合も、散歩の前には必ずトイレシーツに連れていき、声掛けをして排せつを促すことを習慣づけましょう。犬をじっと見つめたり急かしたりすると、緊張して逆効果になりかねないため、余裕をもって気長に取り組むことが大切です。散歩前に排せつできるようになると、膀胱が空になるため、マーキング回数も減らせます。

自宅についてからもトイレシーツに連れていく

散歩中にトイレを我慢できた場合は、自宅に帰ってからトイレシーツに連れていきましょう。「室内で排せつしてもいい」と覚えさせます。上手にできたらおやつを与えるなど、しっかり褒めましょう。大切なのは、トイレではない場所や散歩中に排せつしても叱らないことです。犬がストレスや恐怖を感じると、トイレのしつけがますます難しくなります。

まとめ

成犬にトイレのしつけ直しをするうえで、最も大切なことは根気と愛情です。室内で排せつできないと、老犬になってから困るため、諦めずに取り組むようにしましょう。 フロアコーティングの老舗「愛犬の床」では、光で硬化する特殊な樹脂により、フローリングに滑り止め加工をするサービスを提供しています。おしっこが床に染みないため、掃除が簡単で臭いもつきづらくなります。成犬のトイレや排せつについて悩んでいる人は、利用を検討してはいかがでしょうか。