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マーキングとは
マーキングとは、なわばり(テリトリー)意識が強い犬にとっては本能的な行為です。犬は、さまざまなもの・場所に排尿することで、ほかの犬に自分の存在をアピールします。尿に含まれる自分の情報で、ほかの犬をけん制するもので、なわばり意識の表れといってもよいでしょう。 マーキングはオスに多いと思われがちですが、未避妊のメス犬の場合、発情期にマーキングが増えるケースもあります。
犬が室内でマーキングを行う理由
ほかの犬へのなわばり意識の表れであるマーキングを室内で行う理由は何なのでしょうか。ここでは、想定される犬の心理状態を3つ挙げ、解説します。
安心感を得るため
犬のマーキングは自分のなわばりを主張するためのものですが、その一方で、自分の臭いを拡散させることで安心したいからとも考えられています。室内でマーキングするのは、飼い主さんがいない不安感が原因になっている可能性があります。いたずらをしているのではなく、自分が安心できる空間にしたいという思いが根本にあるのです。
ストレス
引っ越しなどの環境の変化や家族構成の変化、同居している動物との相性の悪さも原因のひとつです。犬がなんらかのストレスを抱えている場合、その発散・表現のためにマーキングを行うケースも少なくありません。犬は自分の臭いを拡散させるマーキングという方法で、自分の落ち着かなさや寂しさ、ストレスを飼い主さんに伝えようとしているともいえます。
恐怖心
犬がいたずらをしたり、いうことを聞かなかったりするときに強く叱ることがないでしょうか。犬が強い恐怖心を感じていた場合、恐怖心が原因でマーキングすることがあります。このとき、マーキングしたことをさらに強く叱ると、さらに恐怖心が拡大し、人間不信に陥ることもあるため、注意しておきましょう。
室内でのマーキングをやめさせる方法
室内でのマーキングをやめさせるためにはどのような方法があるのでしょうか。ここでは、5つの方法を挙げ、わかりやすく解説します。
行動範囲を狭くする
犬は、自分のなわばりを主張するためにマーキングします。マーキングをやめさせるためにまず大事なことは、犬の行動範囲を狭くして、なわばりを主張せずにすむ環境を作ることです。これは、犬が室内を自由に動ける場合に効果的です。なわばり意識を弱めるためにも、飼い主さんと犬の主従関係をしっかりしつけることも意識してください。
マーキングの前兆を理解する
マーキングする前の犬には独特の行動があります。クンクンと何かを探すように床の臭いをかいでいたり、片足を持ち上げようとしていたりするなど、マーキングの前兆があったら、声をかけるなどして気をそらすようにしてください。
発情期を理解する
オス犬のマーキングが多いのは、ホルモンにも関係があります。オス犬・メス犬ともに、ホルモンが増える時期つまり発情期は、マーキング増加の原因でもあるため、発情期がいつであるかを理解し、対策を行うことが重要です。
また、去勢手術・避妊手術を行えば、マーキングを減らせる可能性があり。さらに、愛犬の病気予防にもつながります。愛犬の子どもを望まない限り、去勢手術・避妊手術についても検討してみるとよいでしょう。
ストレスを解消させる
環境の変化、散歩不足、飼い主さんとのコミュニケーション不足、飼い主さんの不在などがストレスや不安感へとつながります。マーキングを繰り返している場合は、ストレスや不安感の解消に努めてください。
引っ越しなどで環境が変わったのであれば、ハウスの中に飼い主さんのタオルを入れて安心させてあげる、日ごろ遊ぶ時間がなかなかとれない場合は思いきり相手をして積極的にコミュニケーションをとる、といった方法を試してみましょう。
トイレトレーニングを徹底する
まだ十分にトイレトレーニングができていないことが原因でマーキングを繰り返している場合は、トイレトレーニングを徹底させましょう。室内にトイレを置いておくと室内でマーキングする可能性が強まるため、トイレを室外に設置することが大切です。
室内でマーキングをしてしまったときは、臭いを残さないことが大切
室内でマーキングしてしまったときに大切なのは、尿の臭いを残さないことです。尿の臭いが染みつくと、その臭いに誘導されて、同じ場所で必ずといってよいほどマーキングを繰り返してしまいます。徹底的に掃除をして、消臭などの後始末をするようにしてください。カーペットや畳など臭いが取れにくいものについては、以下に挙げる便利グッズを活用しましょう。
室内でのマーキング対策に役立つ便利グッズ
ここでは、室内でのマーキング対策として評判のよい、便利グッズをいくつか挙げて紹介しす。マーキング予防・対策としてぜひご活用ください。
消臭グッズ
犬がマーキングをした後は消臭スプレーでしっかりと臭いを消しましょう。犬は臭いが残っていると、臭いに誘導されて同じ場所にマーキングすることが多くなります。ここでは、ペットの尿の臭いに特化した強力な消臭剤と、マーキング防止効果を併せもつ消臭剤を2点紹介します。
犬のマーキングの臭い消しに特化した強力な消臭剤で、緑茶消臭成分から作られています。除菌成分も含まれているため、フローリングやカーペット、畳などに菌が繁殖するのも防いでくれます。また、消臭成分も100%が植物抽出物からできているため、万が一犬が舐めたとしても安心です。
マーキングの臭いだけでなく、うんちの汚れなども取り除く洗浄効果がある消臭スプレーです。マーキングされたくない箇所にあらかじめ吹きかけておけば、防止効果も期待できるため、しつけにも利用できます。
トイレグッズ
室内で足を上げてマーキングする犬には、おしっこがこぼれにくいように、高さがあるトイレを用意しておきましょう。ここでは、おすすめのトイレグッズを1点紹介します。
足を上げてマーキングする犬は、壁の高い位置におしっこをします。壁につく尿の臭いや汚れを防ぐのに役立つのが、ウォールトレーです。背面部が高い設計になっており、シーツをセットするためのクリップがついているため、後片付けが楽になります。カラーは3種、大きさがS、Mの2種類あり、バリエーションが豊かなのもうれしいポイントです。
マナーベルトやおむつ
友人の家に犬を連れていくとき、外出先でのマーキングが心配な場合は、おむつやマナーベルトを着用するのがおすすめです。最近は、消臭効果があるおむつ、おしゃれなデザインのマナーベルトなども増えており、お出かけに際しても気にせずにすみます。ここでは、おすすめのおむつ、マナーベルトを1点ずつ紹介しましょう。
犬の身体にフィットしやすい柔らかい素材でできているおむつで、犬が窮屈な思いをせずにすむのがポイントです。6時間分という長時間、おしっこをしっかり吸収してくれるうえに漏れ防止用ギャザー付きで、外出中もゆったり過ごすことができます。
ベビー用品のブランドが発信する犬用マナーベルトです。伸縮性のゴムがウエストについており、マジックテープでの調節も可能なため、激しく動いた場合でも安心です。肌にやさしい素材でできているため、長時間つけることができます。
室内でのマーキングは病気の可能性もある
突然、室内でのマーキングが増えた場合は、なんらかの病気を疑う必要もあります。中でも、いちばん可能性が高いのは膀胱炎です。尿が少量ずつしか出ず回数が多いなど、健康上の変化を感じた場合は、すぐに病院を受診しましょう。尿検査ですぐに診断がつきます。普段から愛犬の様子を注意深く見守っておくことが大切です。
まとめ
犬のマーキングはなわばり意識から生じる本能的な行為ですが、室内でたびたびマーキングしてしまうのは、犬の不安感やストレス、恐怖心などが原因になっている可能性があります。マーキングをしてしまったときは、カーペットや床、壁をしっかり消臭・掃除するとともに、トイレの設置方法などについても工夫してみましょう。
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