目次
犬がトイレを覚えない主な原因
犬がトイレを覚えない原因には、どのようなことがあるのでしょうか。
トイレの場所を正しく覚えていない
人間が物の位置や場所を覚える方法は、主に視覚で得た情報や記憶です。しかし、犬は視覚ではなく、嗅覚を頼りにして、物の位置や場所を覚えるといわれています。 そのため、トイレ以外の場所に、排せつしたにおいが残っていると、その場所をトイレと間違えて覚えてしまうケースも少なくありません。
トイレを失敗して怒られた経験がある
犬がトイレを覚えられないのは、排せつの失敗によって、飼い主に怒られた経験があるためです。排せつを失敗したときに犬を叱ると、犬は「排せつすると怒られる」と、間違って学習する場合があります。 何度も同じ状態が続くと、犬は飼い主から隠れた場所で排せつしたり、散歩などで外に出たときにしか排せつしなくなったりします。
トイレが汚れている
トイレの位置を認識している犬でも、トイレの場所で排せつしないケースが少なくありません。きれい好きな犬は、自分の体や寝床を清潔に保つ習性があります。排せつする場所へのこだわりもあり、トイレが汚れていると排せつしない犬もいます。 トイレシーツが汚れたら新しいシーツに取り換えて、清潔な状態にしておくことが大切です。
ストレスの影響
犬がトイレを覚えられない原因として、ストレスによる影響も考えられます。たとえば、自宅に迎えられて間もない犬は、新しい環境に慣れないストレスから、トイレを覚える余裕がありません。 また、運動やスキンシップ不足がストレスとなり、飼い主に構ってほしくて、わざと別の場所で排せつする場合もあります。
老化や病気の影響
老犬の場合、老化が原因となるケースもあります。たとえば、頻尿の傾向にある犬は、トイレに向かっている間に我慢できず、粗相をしてしまうパターンも多くみられます。 頻尿でトイレに間に合わないなどの症状が多い場合は、泌尿器系の病気にかかっている可能性もあるため、動物病院を受診しましょう。
犬のトイレのしつけはいつから始める?
犬のトイレのしつけを始めるタイミングは、いつがベストなのでしょうか。
できるだけ子犬のころから始める
トイレのしつけは、犬を迎えた初日など、早くから始めることが大切です。飼い主によっては、「環境に慣れてから」「もう少し成長してからでも遅くないだろう」と、先延ばしにする人もいます。 しかし、犬に好きな場所で排せつをさせると、それが習慣になり、トイレトレーニングに苦労するため、早いうちからトイレのしつけを始めましょう。
成犬からでもトイレのしつけはできる
子犬のときにトイレのしつけがされていない成犬は、しつけに苦労すると考える飼い主もいますが、迎えた犬が成犬であっても、トイレのしつけは可能です。 ただし、犬の個体によっては、トイレの場所を覚えるまでに、時間がかかる場合もあります。飼い主が根気強く教えることで、最終的には覚えてくれるでしょう。
犬がトイレに行きたくなるタイミングと行動
犬には、トイレに行きたくなるタイミングや、直前に現れる行動があります。これらを理解しておくと、スムーズにトイレに誘導できます。
トイレに行きたくなるタイミング
犬がトイレに行きたくなるタイミングは、昼夜に関係がなく目が覚めたときや、運動や遊びの途中、終わった後、食後や水を飲んだ後です。これらのタイミングを覚えておくことで、トイレのしつけをする機会を逃さずに済みます。
トイレに行きたい時の行動
子供がトイレに行きたがるときに足をモジモジさせるように、犬にもトイレに行きたくなったときに見られる行動があります。たとえば、床のにおいをクンクンと嗅ぐ、排せつする場所を探す、クルクルと同じ場所で回転する、ソワソワして落ち着かないなどです。これらの行動が見られたら、犬はトイレに行きたがっていると判断できます。
トイレトレーニングの準備
犬のトイレトレーニングに必要なもの、あると便利なグッズについて解説します。
必要なもの
トイレトレーニングに必要なものは、トイレシーツと、ケージまたはサークルのどちらかです。トイレシーツは、犬が直に排せつするためのシーツです。サイズが豊富にあるため、犬の体の大きさや排せつ物の量にあわせてサイズを選びましょう。 ケージやサークルはトイレを囲うために必要です。トイレを囲うことで、トイレ以外の場所での粗相を減らせます。
あるとよいもの
成功したときのごほうびとして、おやつを与えるのも効果的です。トイレトレーやマットは、トイレシーツへのいたずらを防止できます。布製のエコシーツは洗って繰り返し使えるため、使い捨てのシーツよりも経済的です。 ビニール素材のフロアシート(クッションフロア)は、防水・消臭・すべり止めなどの効果があり、犬が粗相したときにもお手入れが簡単です。消臭スプレーは、粗相した後のお掃除グッズとして重宝します。犬がなめても安心な天然成分のものを選びましょう。
トイレのしつけをする3ステップ
トイレのしつけは、次の3ステップを参考に実践してみてください。
1:ケージの中で様子を見る
ケージの中に犬を入れて、犬の様子を観察しましょう。犬を観察するポイントは、大きく分けて、トイレ前に見られる行動とケージ内での排せつの2つです。寝床近くでの排せつを嫌がる犬は、排せつを我慢する傾向にあります。愛犬の性格や気質を見極めることが、トイレトレーニングの最初の一歩となります。
2:トイレに誘導する
犬がトイレに行きたがる行動を見せたら、すぐにトイレに誘導します。成犬はトイレを我慢できるため、自分で歩かせて誘導しますが、子犬の場合、はじめのうちは飼い主が抱きかかえて、トイレに連れて行きましょう。慣れてきたらトイレの近くに下ろし、自分で歩かせるなど、段階を踏んで慣らすことが大切です。
3:成功したら褒める
犬がトイレでの排せつに成功したら、大げさなくらい褒めてあげます。おやつが好きな犬には、ごほうびとして、おやつを少量だけ与えます。量が多いと、ドッグフードを食べなくなったり、太りやすくなったりするため、与える量に注意しましょう。 一般的に、子犬よりも成犬のほうが、学習するスピードが早い傾向にあります。叱らずに褒めて成功に導きましょう。
犬のトイレのしつけ方のポイント
犬のトイレのしつけで、飼い主が注意すべきポイントを解説します。
トイレの環境を整える
1つめのポイントは、トイレの環境を整えておくことです。トイレの場所は、人の出入りが少なく、犬が落ち着いて排せつできる位置にします。トイレを囲うように、ケージやサークルも設置しましょう。 排せつをするタイミングであるにもかかわらず、トイレに行きたがる様子が見られない場合は、ケージから2~3m離れた場所にトイレを設置しましょう。
粗相した場所のにおいを除去する
2つめのポイントは、飼い主の態度です。犬がトイレに失敗しても叱ったり反応したりせずに、素早く片付けましょう。粗相した場所はしっかり消臭し、においを除去します。犬は嗅覚が優れているため、消臭スプレーなどを使用して、念入りに掃除をする必要があります。 排せつ物のにおいが残っていると、犬はその場所をトイレと認識し、本来のトイレの場所を覚えにくくなるため、注意しましょう。
トイレのしつけが上手くいかないときの対処方法
上述した方法で上手くいかない場合は、以下の対処法を試してください。
ケージの中にトイレシーツを敷き詰めておく
まずは、ケージやサークル内にトイレシーツを敷きつめてください。トイレシーツを敷きつめることで、犬はどこで排せつしてもトイレシーツの上でする状態を確保できます。徐々にトイレシーツの枚数を減らし、最終的にはトイレシーツを1枚だけ残します。 トイレシーツ上での排せつを習慣づけると、犬は自然にトイレを覚えます。
失敗した場所をトイレにする
何度も同じ場所で失敗する場合は、その場所をトイレにするのも1つの方法です。失敗した場所にトイレシーツを置き、そこで排せつさせることでトイレと認識させます。 トイレの場所を移動させたい場合は、その場所で排せつすることに慣れさせながら、少しずつ置き場所を理想の位置までずらしましょう。
犬のトイレのしつけで知っておくべきこと
トイレのしつけをする際に、飼い主が知っておくべきことを解説します。
トイレの場所は教えないと覚えない 犬には本来、トイレという概念がないため、自然にトイレの場所を覚えることはありません。そのため、飼い主がトイレの場所と、トイレで排せつすることを教える必要があります。 犬によっては、トイレトレーニングの完了までに、長い時間がかかる場合もあります。しかし、根気強く飼い主が教えたり、成功したときにほめたりすることで、習慣化させることができます。
犬は生活空間を汚さない習性がある
犬はきれい好きな動物で、自分の体や生活空間を清潔に保つ習慣があります。犬の習性として、寝床では排せつしたがらないため、生活空間とトイレはなるべく離すことが大切です。 また、使用済みのトイレシーツが置きっぱなしになっているなど、不清潔な状態では排せつしないケースも少なくありません。犬の生活空間やトイレは、いつも清潔に保つように心がけましょう。
トイレを覚えるまでは目を離さないことが大切
犬はトイレの場所を認識していないと、好きな場所で自由に排せつしてしまいます。粗相した場所をトイレだと思い込み、繰り返し同じ場所で排せつするようになります。 犬がトイレで排せつできるようになるまでは、目を離さないことが大切です。飼い主の目が届かない場所では自由に遊ばせないなど、犬に失敗させないための工夫をしましょう。
まとめ
本来、犬にはトイレという概念がないため、飼い主が根気強くトイレの場所を教える必要があります。トイレトレーニングに必要なグッズを用意し、できるだけ早くからトイレトレーニングをスタートさせましょう。 「愛犬の床」は、フロアコーティングの老舗で、多数の施工実績があります。フローリングはすべりやすく、トイレのために室内を歩き回る犬の関節や骨に関わるケガの発生リスクが高いため、防止策としてフロアコーティングをおすすめします。 フロアコーティングは、フローリングの表面を樹脂膜で覆うため、粗相によるシミや汚れの心配がありません。また、ひと拭きで簡単に掃除ができて、衛生的に保てるというメリットもあります。 フローリングでのケガや、シミなどの汚れが気になる方は、ぜひ一度お問い合わせください。