犬は遊ぶことが大好きです
犬はもともと、野山を駆け回り、狩りをしていたといわれています。人間との共同生活が長くなった今でも、じっとしていることが苦手で、元気いっぱい遊ぶことが大好きです。犬は、飼い主さんとの遊びを通して、社会性を学び、飼い主さんとの信頼関係を築きます。犬にとって遊びは、非常に重要なものといえます。
遊ぶことで狩猟本能が満たされます
人間との生活の中で狩りをすることがなくなりましたが、犬には、まだ狩猟本能が備わっています。犬が、狩猟本能を満たせる遊びを好むのは、このためです。ここでは、狩猟本能に関係のある、犬の習性について解説します。
1.動くものを追いかけて捕まえる
動くものを追いかけて捕まえようとする行動は、狩猟本能の一番の特徴です。犬は、動体視力が非常に優れており、動くものをみると体が反応し、動いてしまいます。この習性を利用した遊びを取り入れることで、犬の欲求を満たせます。楽しすぎて興奮すると、唸りだしたり、力のコントロールができなくなったりするため注意が必要です。
2.鼻を使って何かを探し出す
犬は、嗅覚が鋭いため、鼻を使って何かを探し出すことが得意です。臭いをかいで、獲物を探し、見つけた獲物を素早く追いかけ、獲得するという一連の行動は、狩猟本能により引き起こされます。嗅覚を活用できる遊びを取り入れることで、犬の本能が満たされます。
3.報酬を得ることで達成感を感じる
犬は、報酬を得ることで、達成感を感じることが分かっています。狩猟中に獲物を獲得した犬の脳内には、達成感や満足感を引き起こす脳内物質であるドーパミンが放出されます。遊びにおいても、何かを達成した後に報酬を得ることで、達成感を感じ、引き続き飼い主さんと遊びたいという欲求が高まることとなります。
犬との遊び方10選
犬には狩猟本能があり、「追う」「捕まえる」「振り回す」「噛む」などの遊びが大好きです。ここでは、犬の狩猟本能を満足させられる遊び方を厳選し、10個紹介します。
引っ張りっこ
犬の目の前でロープなどを動かし、犬が咥えたところで、引っ張りあう遊びです。この遊びによって、咥えて引っ張るという犬の本能が、満たされます。引っ張りっこをする際は、ロープの動かし方や引っ張る力に変化をつけるとよいでしょう。飼い主さん(6):犬(4)くらいの割合で、犬にも勝たせてあげることをおすすめします。
犬が興奮してきたら、いったん遊びをやめます。犬が落ち着いたら、再び引っ張りっこをして遊んであげましょう。
追いかけっこ
獲物に見立てたおもちゃや飼い主さんを追いかける遊びです。狩猟本能を満たせるのはもちろん、運動量も確保できます。おもちゃを持って動かす飼い主さんの手を噛まれないように、ロープつきのおもちゃや細長いおもちゃを用意するとよいでしょう。
注意点として、決して、犬を追っかけまわすことはしないように気をつけてください。犬が逃げることを覚え、楽しいと思ってしまうと、必要な時に捕まえられなくなる恐れがあります。また、飛びつく癖がつくと、腰を痛める可能性があるため、高い位置でおもちゃを動かさないことをおすすめします。
宝探し
ドッグフードやおやつなどを隠して、犬に探させる遊びです。宝探しは、嗅覚が刺激され、楽しく遊べると同時に、遊びを通して「待て」「探せ」などの指示を教える機会にもなります。ドッグフードやおやつを隠す際は、そのままでもよいですし、知育トイや紙コップなどに入れて隠してもよいでしょう。
犬によっては、紙コップを破損・誤飲する可能性もあるため、注意が必要です。また、ドッグフードやおやつは、できるだけ犬が見ていない状態で隠し、見つけられたら食べさせてあげましょう。
持ってこい
飼い主さんが投げたものを、犬が追いかけ、飼い主さんのところまで持ってこさせる遊びです。本能を満たすだけでなく、飼い主さんに褒められることで、犬は大きな満足感を得られます。ボール・フリスビー・音の鳴るおもちゃや、犬のお気に入りのおもちゃなど、犬が喜んで追いかけるものを選んで遊んであげましょう。
近い距離に投げることから始め、もって来ることができたら大げさに褒めることで、遊びのルールを教えていきます。公園など外で行う場合は、リードをつけて遊ぶことをおすすめします。
かくれんぼ
隠れている飼い主さんを犬に探させる遊びです。この遊びでは、「待て」「おいで」などの指示を教えることができます。飼い主さんは犬が見ていない隙に隠れ、愛犬の名前を呼んだり「おいで」などと声をかけたりして、飼い主さんを探させます。探す意欲をかきたてるために、おやつやおもちゃをもって隠れてもいいでしょう。
最初のうちはわかりやすい場所から始め、慣れてきたら難易度をあげていきます。見つけることができたら、思いきり褒めてご褒美をあげてください。
簡単なアジリティ
アジリティとは、飼い主さんの指示にしたがって障害物を乗り越えていくなどの、ドッグスポーツのことです。運動能力を発揮でき、日常生活にはない刺激を味わえる遊びです。アジリティグッズが市販されていますが、手作りすることも可能です。
椅子を等間隔において間を抜ける、座布団などを置いた不安定な床を歩かせる、飼い主さんが四つん這いになってトンネルを抜けさせるなど工夫してみましょう。身体能力の高い犬なら問題ありませんが、膝や腰の弱い犬種は、無理をさせないようにしてください。
ドッグラン
ドッグランは、犬をリードなしで遊ばせられるスペースで、犬が自由に走り回れるので、飼い主さんと共に、楽しめます。フリスビーやボールなどを使った遊び、犬同士の遊び、飼い主さんとの追いかけっこなど、さまざまな遊びが楽しめます。家と違う場所で遊ぶことがストレス解消されたり、犬の運動不足を解消できたり、などのメリットがあります。
ただし、周りの犬や飼い主さんへの配慮も忘れないでください。他の犬や飼い主さんとのトラブルが起きないように、基本的なしつけは済ませておく必要があります。
犬同士の遊び
多頭飼いの場合や、飼い主さん同士が仲良しの場合などには、犬同士で遊ばせてあげることも大切です。飼い主さんは、喧嘩をしているように感じかもしれませんが、犬同士はお互いに挑発することで、楽しみ遊びますので、安心してください。
犬社会の中では普通に行われていることであり、社会性やマナーを身につけ、力加減を学ぶ大切な機会ととらえましょう。ただし、嫌がる犬を無理やり一緒に遊ばせたり、飼い主さんの許可を得ずに遊ばせたりするのは控えましょう。
ひとり遊び
犬が自分でおもちゃを投げて、キャッチするなど、ひとり遊びも大切です。ひとり遊びができれば、お留守番もできるようになります。おやつを詰めておける知育おもちゃもおすすめです。飼い主さんが遊び方を教え、犬が覚えてくれれば、後は自分で遊んでくれるようになります。
散歩
飼い主さんとの散歩は犬にとって楽しい時間です。リードをつけて歩く、排泄物は持ち帰るなどのマナーを守って、犬も飼主さんも気持ちよく散歩をしましょう。
愛犬と遊ぶことで得られるメリット
愛犬と遊ぶことで、多くのメリットが得られます。どのようなメリットが得られるのかについて解説します。
飼い主さんと愛犬の間にきずなが生まれる
愛犬と飼い主さんが一緒に遊ぶことで、互いの間にきずなが生まれます。簡単な人間の言葉を犬は理解できるので、コミュニケーションも少しはとれます。飼い主さんが、愛犬と楽しく遊んであげることで、一緒にいると楽しいことを、愛犬はきっと理解してくれることでしょう。
愛犬のストレスが発散される
遊びによって本能が満たされ、運動不足が解消されることで、愛犬のストレスが発散できます。本能を満たす遊びをすることで、ドーパミンが放出され、達成感や満足感、幸福感を得られることでしょう。ストレスが原因の問題行動のあった場合は、徐々に減らすことが可能です。
遊びながらしつけができる
遊びを通して「待て」「おすわり」「ダメ」「ちょうだい」などのしつけができます。飼い主さんの指示に従うと、「褒めてもらえる」「ご褒美がもらえる」ということを理解させられるように、しつけをかねた遊びを楽しみましょう。
犬と遊ぶときに注意して欲しいポイント
犬と飼い主さんが一緒に楽しく遊ぶために、気をつけるべき注意点について解説します。
飼い主さんが遊びの主導権をにぎる
犬と飼主さんが楽しく遊ぶためには、遊びの主導権を飼い主さんがにぎることが大切です。犬の言いなりにならない、遊びの始まりと終わりは飼い主さんが決めるなど、遊びのルールをしっかり決めておきましょう。犬の要求に応えてばかりいると、要求癖がついて犬に振り回されてしまうため注意が必要です。
犬が興奮し始めたら遊びをやめる
犬は、興奮し始めると、飼い主さんのいうことを聞けなくなることがあります。コントロールが効かなくなることで、噛みついてしまうなど、思わぬ事故やトラブルを引き起こす可能性があります。特に、子犬は非常に興奮しやすい傾向があるため、興奮し過ぎていると感じた際は、いったん遊びをやめ、クールダウンさせましょう。
過激な運動をさせ過ぎない
過激な運動は、犬にも飼い主さんにも負担になります。遊びが楽しくて興奮してしまい、ソファに上る、ジャンプを繰り返す、ハイテンションで動き回るなど、度を越した危険な行動につながる可能性もあるため注意が必要です。これらの行動が原因で、骨折したり脱臼したりするなど、大ケガにつながる可能性もあります。
フローリングでの遊びは滑りやすい
フローリングでの遊びは滑りやすく、ヘルニアなどの病気につながる可能性があります。フロアコーティングを施して、滑りにくくするなど、犬の負担にならないような注意が必要です。犬が遊ぶスペースに危険なものはないかなど、遊ぶ前の安全確認もしっかり行いましょう。
犬と遊ぶときのおもちゃの選び方
壊れやすいおもちゃ、古くてボロボロのおもちゃ、小さいおもちゃなどの使用は控えましょう。壊れた部品や小さいおもちゃを飲み込んだり、口に入れたおもちゃを離さなかったりする可能性があります。無理やりおもちゃを取りあげようとすれば、飼い主さんを噛むなどの危険もあります。
犬のおもちゃは、強度があり、犬が飲み込めない大きさのものを選び、古く壊れかけているものは捨てましょう。ひとりで留守番させる際は、布やゴムのような柔らかい素材のおもちゃを犬の近くに置かないことも大切です。
まとめ
犬にとって、飼い主さんとの遊びは楽しいものであり、社会性やマナーを身につける大切な機会でもあります。さまざまな遊びを通してお互いのきずなを深めましょう。フローリングの室内で遊ぶ機会が多い場合は、フロアコーティングをしておくと安心です。愛犬が走っても、フローリング上で滑りにくくなることで、愛犬を守れると同時に、フローリングの傷や汚れを防げます。
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