犬が足をなめるのはどのようなサイン?|原因~対処法を解説します

犬が足をなめる様子を見て、気になる飼い主は多くいます。この記事では、犬が足をなめる原因やなめることで生じるデメリットに加えて、足をなめるのをやめさせる方法について解説します。犬が足をなめる、または飼い主の足をなめることがどんなサインか気になっている飼い主は、ぜひ参考にしてください。

犬が足をなめるのは何かのサイン?

犬は毛づくろいのために足をなめることがあります。ところが、頻繁に足をなめている場合は、なにかのサインではないかと心配になる飼い主も多いでしょう。犬が足をなめる頻度が高い場合、肉体的、または精神的な原因が隠れている場合があります。また、自分の足だけでなく飼い主の足を頻繁になめることもあります。

犬が足をなめる行動が気になったら、原因を探って適切な対応をすることが重要です。以下で、犬が足をなめているときにするべき行動や、原因を解説します。

足をなめる頻度やタイミングを観察してみる

犬がどの程度足をなめているか、どんなタイミングでなめているかを観察してみましょう。一時的になめている場合はそれほど心配はいりません。しかし、ずっと足をなめている場合はケガや病気、精神的な不安などが原因になっていると考えられます。一度獣医さんへ相談してみましょう。

また、毛の色が明るい犬の場合は、足先が茶色っぽく変色していることがあります。なめているのはくつろいでいるときなのか、散歩から帰ったときなのかなど、頻度とタイミングを確認することが重要です。どんなときに足をなめるかによって、足をなめる原因がわかることがあります。

足をなめる原因として考えられることは?

犬が自分の足や飼い主の足をなめる原因として考えられる原因が、ケガなどの肉体的なものと、さみしい、不安な気持ちを抱えているなどの精神的なものです。ここでは、具体的に犬が足をなめる原因について解説します。

【原因1】体の問題

体の問題が原因で犬が足をなめている場合、ケガや肌のトラブルなどが考えられます。具体的な体の問題について解説します。

肉球や肌にトラブルを感じている可能性

犬は、自分の体で違和感や痛みがある部分をぺろぺろなめる習性があります。足だけを頻繁になめている場合には、肉球や肌にトラブルが出ていて痛みや違和感があり、なめている可能性が考えられます。肉球や肌にケガや肌荒れなどのトラブルが発生して足をなめている場合、なめている場所を触ろうとすると唸ることがあります。

下で、具体的に肉球や肌にどのようなトラブルが発生して足をなめているかを解説します。

肉球や足先に傷があり痛みを感じている可能性

肉球や足先に傷があり、痛みを感じている場合があります。肉球や足先の傷や肉球の間にトゲが刺さった、爪が割れたなどの外傷のほか、関節炎や骨折など見た目ではわからない痛みを抱えている可能性もあります。

痛みを感じる部分を頻繁になめるため、該当する場所をやさしく触って確かめましょう。少しずつ力を入れていくと、痛みを感じたときに犬が反応します。痛む場所がわかったら、すぐに獣医の診断を受けましょう。

虫刺されやアレルギーを起こし痒みが生じている可能性

虫刺されやアレルギーなどが原因で痒みが出ると、犬は痒い場所をなめます。痒みがひどくなると、なめるだけでなく噛む、毛をむしることもあるでしょう。また、足だけでなく全身を痒がっていないかどうかをチェックすることも重要です。

足をなめはじめたタイミングでフードやシャンプーの種類を変えた場合は、アレルギーの可能性があります。ほかにも、指の間に炎症が起きる指間炎や、肉球の間にノミやダニがいる場合も痒みの原因です。指間炎は悪化しないようになめている部分に包帯を巻く、散歩から帰ってきたら足を洗って清潔にするなどの対策をしましょう。

足のしびれを気にしている可能性

首の部分の骨である頸椎を損傷すると、しびれが出るため足をなめることがあります。また、椎間板ヘルニアからの回復期も神経伝達の問題からしびれが出て、足をなめる犬が多いです。いずれの場合も、後ろ足をなめることが多くなっています。

頸椎損傷や椎間板ヘルニアの回復期には、できるだけ足をなめないようにほかのことで気をそらすようにしましょう。また、椎間板内の水分が脱水しやすいミニチュア・ダックスフンドやシーズなどの軟骨異栄養犬種は、フローリングのすべりが原因で椎間板ヘルニアになりやすいです。すべりにくく、歩行に適したフローリングに見直すことも重要です。

【原因2】心の問題

さみしい、落ち着かない、不安など犬が心に問題を抱えていることも足をなめる原因です。ここでは、具体的な心の問題について解説します。

環境が落ち着かない可能性

環境が落ち着かない場合、犬は自分の気持ちを落ち着かせるために足をなめることがあります。落ち着かない環境とは、ベッドなどの安らげる場所がない、騒音があってうるさいなどが該当します。また、犬によっては飼い主に怒られたときに気持ちを落ち着かせるために、足をなめることがあります。

頻繁に足をなめるようになったら、愛犬が安らげる、落ち着ける環境を与えているかどうかをチェックしてみましょう。

退屈、寂しい、といった気持ちを抱えている可能性

分離不安、寂しさ、退屈などの気持ちを抱えることで、気持ちを落ち着かせるために足をなめている可能性があります。分離不安とは、飼い主が構い過ぎて自立心が育たないことで出ることが多いです。飼い主が離れているときだけ足をなめていたら、分離不安の可能性を考えてみましょう。

ほかにも、1人での留守番が多いと寂しさや退屈などで足をなめることがあります。一緒に遊んでほしいときには、自分の足だけでなく飼い主の足をなめることもあるため、よく観察してみましょう。もし、足がただれるほどなめ続けている場合は、大きな不安や精神的な問題を抱えている可能性があるため、注意が必要です。

運動不足がストレスになっている可能性

犬は、走ったり体を動かしたりする機会が少なくなるとストレスを感じます。ストレスから気分を落ち着かせるために足をなめる可能性があることも知っておきましょう。雨続きなどでしばらく散歩ができなかったときに足をなめはじめたら、運動不足によるストレスが原因の可能性があります。

足をなめることで生じるデメリット

犬が足をなめ続けることで生じるデメリットがあります。足をなめはじめたら知っておきたい、デメリットを解説します。

傷が悪化してしまう心配がある

もし、なめている場所に傷や肌トラブルが発生していた場合は、なめつづけることで傷が悪化する可能性があります。なめた部分に細菌が繁殖し、症状が悪化してしまいます。たとえば指間炎になっていた場合、なめている間は炎症が治りにくくなります。

足をなめる原因の対策とともに、足をなめるのをやめさせるようにしましょう。

足をなめるのを防ぐ方法

犬が足をなめ続けることで傷や肌トラブルが悪化してしまいます。足をなめるのを防ぐためにはどうすればいいか、具体的な方法を解説します。

肉球のケアをする

足をなめるのを防ぐためには、肉球クリームを使って肉球をケアする方法が有効です。肉球クリームを使うと、肉球を保護したり、ヒビ割れを予防したりできます。また、肉球を保湿して乾燥も防ぎます。

散歩のあとなどで頻繁に足を洗う機会がある場合は、シャンプーにより肉球が乾燥しやすくなっています。シャンプー後に肉球を保湿してあげると、乾燥による肉球トラブルを防げます。

肉球の保護をする

肉球を保護すると、傷やトゲなどから肉球を守れます。靴や靴下を履かせて、犬の肉球を保護してあげましょう。靴下や靴に違和感があると嫌がってしまうことがあるため、犬のサイズにあった脱げにくいものを履かせます。フィット感を考えながらサイズを選びましょう。靴や靴下を履かせるときに肉球クリームをぬると、保湿もできてより有効です。

ストレスの原因を減らす

犬が感じるストレスも、足をなめる原因になります。ストレスの原因を見つけて取り除いてあげると、犬が足をなめることを防げるでしょう。考えられるストレスの原因について解説します。

一緒に遊ぶ時間を増やす

犬が退屈さを感じてストレスになっている場合、一緒に遊ぶ時間を増やすことが有効です。一緒に遊ぶことによって飼い主と犬の間でよい関係を築けるようになり、犬の心や気持ちも安定します。自分の足だけでなく飼い主の足もなめてくる場合は、一緒に遊んでほしいというサインのため、思い切り一緒に遊んであげましょう。

留守番の時のおもちゃなど用意する

留守番の機会が多いと退屈さや寂しさを感じてストレスになります。留守番が多い犬の場合は、留守番を楽しく過ごせる工夫をしてみましょう。楽しく遊べるおもちゃを用意するなどが有効です。

適度な運動をさせる

散歩をしていないなど運動不足の場合も、犬にとっては大きなストレスとなります。長距離のお散歩に出かける、ドッグランを利用するなど適度な運動をさせてあげましょう。運動不足とともにストレスも解消されるため、犬の心も落ち着き、足なめの頻度も少しずつ減っていきます。

環境改善をする

犬が安心して過ごせる環境に改善してあげることもストレスの減少に有効です。環境改善には、騒音や床対策などがあります。以下で、具体的な環境改善の方法やポイントについて解説します。

環境改善のポイント

犬が安心して過ごせる環境へ改善する際、見直すポイントとして音と床があります。ふたつの環境改善のポイントについて解説します。

周囲の音に配慮する

人間よりも耳のよい犬にとって、音が気になる場所では落ち着けません。工事現場などが近くにあり騒音が発生する場合は、周囲の音に配慮した環境を作ってあげましょう。防音カーテンを設置するなどの対策が有効です。

床などの素材に配慮する

ふだん過ごしている場所が滑りやすい、体への衝撃が強い場合は床などの素材を見直す対策が必要です。犬にとって快適な床にするには、フローリングにコーティングするなどの方法があります。滑りにくく、歩きやすい床環境を整えてあげましょう。

まとめ

愛犬が足をなめる原因には、傷や肌トラブルなどの体の原因や、寂しい、不安などの心の原因があります。足を頻繁になめていると傷や肌トラブルが悪化してしまう可能性もあるため、原因を取り除いて足をなめることを防ぐことが重要です。

犬にとって快適な環境を整えることも、足をなめるストレスを取り除くのに有効です。エコプロコート株式会社は、犬のためのフロアコーティング「愛犬の床」を提供しています。愛犬が歩きやすいだけでなく、滑りによる関節症も防ぎます。フローリングの劣化を防げるメリットもあります。愛犬と末永く快適に過ごせる環境づくりに、ぜひ取り入れてみてください。