犬が興奮したときの対処法とは|興奮の原因や注意すべきポイントも詳しく紹介

愛犬が興奮して、人に吠えたり激しく吠え続けたりした経験がある人は少なくありません。興奮しすぎることで、思わぬ怪我や事故・ものの破損などにつながる可能性もあります。この記事では、犬が興奮して起こるトラブルを予防し、愛犬を守るため犬が興奮する原因や対処法を詳しく説明します。

どうして犬は興奮するの?

犬は、気持ちが高ぶり興奮すると、自分自身をコントロールするのが難しくなります。ここでは、犬がどんなときに興奮しやすいのか、そのタイミングについて説明します。

喜び

犬は、好きな人やものを目にして嬉しさや喜びが爆発すると、興奮状態に陥ることがあります。高い声で吠えたり、体をくねらせたり、走り出して止まらなくなったりする場合があるでしょう。人が好きな犬の場合は、来客があったときにも興奮することがあります。

パニック

人のくしゃみや周辺に鳴り響くサイレン、花火といった突然の大きな音に驚き、パニックを起こす犬も少なくありません。地震などを経験すると、恐怖心から興奮してしまうこともあります。チャイムの音や来客に対して、威嚇しようとしたり警戒して毛を逆立てて吠えたりする場合は、神経質で臆病な性格が関係している場合もあります。

欲求不満

十分に運動できていない、飼い主に遊んでもらっていない、おやつが足りないといった欲求不満がストレスとなり、むやみに吠えたり暴れてしまったりすることもあります。これは、かまってほしいという思いの表れで、自分の不満・ストレスを何とか伝えたいと考えているのでしょう。欲求不満から興奮状態に陥っている場合は、不満の原因を解消することが大切です。

注意しなくてもよい行動

一方で、愛犬の行動としては少々激しいものの、とくに注意しなくてもよい行動もあります。子犬が自分のパワーを発散させようと走り回ったり、しっぽを思いきり振ったりといった行為の場合は、飼い主の指示でおとなしくなるようならさほど問題ありません。また、2~3回程度吠える、飼い主に駆け寄るという場合も、様子を見ていて大丈夫です。飼い主への愛情から駆け寄るのも、その後激しく飛びつくのでなければ、怪我をする心配はありません。

犬が興奮する危険性とは

犬が興奮するとどのような危険性があるのか、ここではいくつかの理由を挙げ、具体的に解説します。

怪我

興奮し、吠えて飛びかかるといった状態は、飛びついた人を転倒させ、怪我させてしまうなどの思わぬ事故につながる可能性があります。また、興奮して車に突っ込んだり、他の犬に飛びかかられたりすると、愛犬が怪我をするリスクもあります。

物の破損

興奮した犬の動きによって、家電製品や家財道具が壊れる可能性もあります。散歩の際に手にしていた携帯を落として破損した経験がある人もいるでしょう。また、電気コードのついたものを倒したり壊したりした場合は、漏電や火事を起こす危険性もあります。

誤飲

犬は、新しいおもちゃや初めてみるものに興奮し、噛みついてしまうことがあります。噛みちぎってしまうと、その断片を誤飲する可能性も否定できません。誤飲したものが喉や腸管に詰まり、生命を脅かすこともあります。十分に注意しておきましょう。

関節などを痛める

興奮のあまり、ぴょんぴょんと縦のジャンプを繰り返す犬もいます。後ろ脚二本でのジャンプを続けると、膝の関節や股関節に負担をかけ、傷めてしまう可能性があります。膝の関節が外れやすくなる「膝蓋骨脱臼」になり、症状が重くなると、手術が必要になるケースがあるため注意が必要です。

興奮しやすい犬の特徴とは

同じような環境にあっても、興奮しやすい犬とさほど興奮しない犬がいます。ここでは、興奮しやすい犬の特徴について解説します。

しつけが十分ではない

興奮しやすい犬の第一の特徴は、しつけが十分でないことです。犬の性格はさまざまですが、しつけを十分すれば、日常生活におけるコントロールはある程度可能です。 しかし、基本的なしつけができていない場合は、飼い主でもコントロール不可能なほど興奮してしまうことがあります。愛犬がどんなことに興奮するのかをよく観察したうえで、興奮状態に陥らないようしつけることを心がけましょう。

お調子者の性格

犬がお調子者の性格の場合も、興奮しやすく、飼い主の声が聞こえなくなったり、周囲の様子が目に入らなくなったりしがちす。好奇心旺盛といえば聞こえはよいですが、興奮しすぎて怪我しないように注意してあげましょう。

臆病な性格

反対に、怖がりで臆病な犬にも目を配る必要があります。臆病な犬ほど吠えるというのは、「負け犬の遠吠え」という言葉にも示されています。周囲の犬や人に負けまいと虚勢を張って吠えるため、興奮状態に陥らないようにしましょう。

犬が興奮しすぎたときには適切に対処しよう

それでは、犬が興奮しすぎたときはどのような対処が必要なのでしょうか。ここでは、適切な対処法をいくつか挙げ、説明します。

興奮の原因を取り除く

愛犬が周囲のものや突然の音に興奮している場合は、原因となっているものを取り除きましょう。興奮している対象そのものがなくなることで、執着もなくなり、興奮状態を収めることができます。

無視する

興奮状態にある犬は、自分の行動に対する飼い主の反応を楽しんでいる可能性もあります。飼い主が反応することで、さらに興奮する場合もあるため、一度無視するという方法をとってみてもよいでしょう。飼い主の反応がないことで冷静さを取り戻したり、落ち着いた瞬間に褒めてあげたりご褒美をあげたりすることで感情をコントロールできるようになります。

抱きしめる

臆病で、不安や恐怖心から興奮状態に陥っている犬の場合は、飼い主が抱きしめたり撫でたりすることで落ち着かせることができます。飼い主とコミュニケーションをとることで犬は安心し、興奮状態から脱することができるでしょう。

落ち着かせるコマンドを実行する

犬に、「待て」「お座り」「伏せ」といった、落ち着かせられるコマンドを用意するのもひとつの手です。日ごろから、このコマンドを出せば必ず実行できるようにしつけておくことで、興奮状態を脱しやすくなります。この言葉をかけたら必ず実行する、落ち着いて行動すると覚えさせることが重要なため、根気よく教えていきましょう。

クレートに入れる

興奮した際、ケージやサークルなどのクレートに入れて落ち着かせるしつけ方法を、クレート・トレーニングと呼びます。犬には、決まったスペースや自分のテリトリーに入ると安心感を覚える性質があります。日ごろからクレート・トレーニングをしていれば、自分のテリトリーに戻ることで精神状態が落ち着き、興奮状態から脱却できるようになります。

驚かせる

興奮状態にある犬に、霧吹きでシュっと一拭きしたり、ハッとするような音を聞かせたりして驚かせるという手もあります。この際に重要なのは、犬に害のない方法をとることです。驚かせることでより興奮する場合もあるため、犬の性格を見極めて試すようにしてください。

興奮しすぎた犬に対応するときに注意すべきこと

愛犬が興奮しすぎてしまったとき、以下で挙げるようなことに注意し、対処することが大切です。愛犬の興奮に引っ張られることなく、冷静に動くようにしましょう。

叱りすぎない

犬は、飼い主の反応をよく見ています。興奮した犬に大きな声で叱ると、犬は飼い主が遊んでくれていると勘違いし、ますます興奮する可能性があります。叱る際に大きな声を出さない、勢いで叱らないように注意し、できるだけ冷静に対応することを心がけるようにしましょう。はじめは、犬の気持ちを落ち着かせることに集中してください。

相手をしすぎない

飼い主に会えた嬉しさから犬が興奮しているような場合は、飼い主が相手をすることでよりいっそう興奮する可能性があります。後ろ脚二本でジャンプしすぎると怪我をすることもあるため、注意しなければなりません。興奮している場合は、犬の相手を極力しないようにして、落ち着かせるようにしましょう。いったん落ち着いてから遊んであげれば大丈夫です。

まとめ

犬が興奮しすぎると、飼い主や周囲の人が怪我をしたり、犬自身に危険が及んだりする可能性があります。興奮しやすい性格も影響しますが、普段のしつけも重要です。犬が怪我をしたりものを破損したりしないよう、日ごろから十分にしつけしておくこと、興奮したときの適切な対処法を知っておくようにしましょう。

家の中で興奮しすぎると、犬が膝関節を傷める可能性があります。愛犬の脚に余計な負担をかけないためにも、フロアコーディングしておくことがおすすめです。「愛犬の床」は、多数の施工実績があるフロアコーディングの老舗で、見積もりを依頼するのも簡単です。ぜひ一度お試しください。