犬がトイレで寝るのはなぜ?|6つの理由と9つの対策をくわしく紹介

犬が寝床ではなく、トイレで寝てしまうことがあります。犬がトイレで寝てしまう行動にはいくつかの原因があります。原因を知り、それに合った対策が問題解決につながります。この記事では、犬がトイレで寝ることにお困りの飼い主さんに向けて、トイレで寝る理由と対策を解説します。犬の寝床のお悩み解決に、ぜひ役立ててください。

犬がトイレで寝る6つの理由

犬が寝床ではなくトイレで寝るのは、おもに6つの理由があります。ここでは、犬がトイレで寝る6つの理由について解説します。

本来の寝床を気に入っていない

本来の寝床の居心地や寝心地が悪いため、トイレで寝てしまうことがあります。犬が寝床を気に入らないおもな理由は以下のとおりです。

  • 寝床の感触が落ち着かない
  • 寝床がケージなどで狭い、または広すぎる
  • 暑い、または寒い
  • 飼い主の姿が見えない

寝床に対して何らかのストレスを感じていることが、犬がトイレで寝る理由のひとつです。

トイレシートが好き

犬がトイレシートの感触や温度が気に入っていると、トイレで寝るようになってしまいます。犬は暑さに弱い動物です。トイレシートは速乾性や吸湿性にすぐれた素材でできているため、常にひんやりとした温度とさらっとした感触が保たれています。特に暑い夏は、犬がトイレシートの温度や感触を気に入って寝床にすることがあります。

飼い主さんの気をひきたい

飼い主さんの気をひくために、犬がトイレで寝ることがあります。犬がトイレで寝ると、飼い主さんは寝床に戻そうとしたり、叱ったりします。これを、犬は遊んでもらっていると思ってしまうこともあります。

犬がさみしかったり遊んでほしかったりするとき、飼い主さんの気をひくために、トイレで寝る場合があります。

トイレと寝床の違いをわかっていない

トイレと寝床の区別がついていないと、犬はトイレで寝てしまいます。区別がつかない理由は以下のとおりです。

    • トイレと寝床の匂いが同じ
    • トイレと寝床の距離が近い

このような場合は、犬にとってトイレと寝床の違いがあいまいになっている可能性があります。それぞれの違いがわからない状態の犬が、トイレの方が居心地がよいと感じてしまうと、トイレを寝床として選んでしまいます。

自分の匂いが落ち着く

犬は自分の匂いがついている場所に対して、縄張りであるという意識があります。トイレは用を足す場所のため、犬の匂いがつきます。その結果、自分の匂いがついているトイレが、犬にとって落ち着く場所になります。用を足したあと、そのままトイレで寝てしまうこともあるでしょう。

トイレトレーが安心できる

トイレトレーの形やサイズが犬にとって安心できる場合も、トイレで寝てしまう原因になります。トイレトレーの大きさが犬の体にフィットする、トイレトレーの周辺が囲まれていると、犬は安心感を覚えます。本来の寝床よりもトイレトレーの方が安心するといった状況も、犬がトイレで寝てしまう理由のひとつです。

知っておきたい寝床に関する習性

犬がトイレで寝ないようにするためには、犬の寝床に関する習性を知ることが重要です。ここでは、犬の寝床に関するふたつの習性を解説します。

安心できる場所でしか寝ない

自分の匂いがついていて、静かで落ち着く環境が犬にとって安心できる場所です。寝床が安心できる場所でないと、犬は寝床で寝なくなります。たとえば、以下のような場所は犬の刺激となるため寝床には適しません。

      • 扉の近くや廊下など人の往来が多い場所
      • テレビの近く
      • エアコンの風が直接当たる場所
      • 飼い主の気配が感じられない

これらの場所を避けて、安心できる寝床を作ることが重要です。

清潔で気持ちのよい場所で寝たい

犬はきれい好きな動物のため、寝床にも清潔な場所を好みます。また、犬は暑さに弱いこともあり、快適な温度の場所で寝る習性があります。飼い主さんは、清潔かつ犬にとって過ごしやすい場所に寝床をつくるようにしましょう。

犬にとって快適な温度は、季節ごとに異なります。夏は涼しく、冬は暖かい状態にしてあげましょう。いつも清潔・適温に保たれているかをチェックも忘れずに行います。

犬がトイレで寝ないための9つの対策

犬がトイレで寝てしまうのは、理由と犬の習慣が深く関わっています。犬がトイレで寝ないための対策を9つ紹介します。

寝床の環境を整える

犬は環境が悪いと寝床で寝なくなります。犬にとって居心地のよい環境に整えることが大切です。犬はフワフワで柔らかい場所が好きです。犬用ベッドを使うほか、使い古した衣類やタオルなどを入れる方法があります。

暑い夏にはクールマットや通気性のよい素材を使うなど、過ごしやすい温度にしてあげましょう。

寝床に飼い主さんのものを用意する

寝床に飼い主さんの匂いのするものを置いて、犬を安心させる方法もあります。寝床が安心する場所になれば、犬は寝床で寝るようになります。飼い主さんが使い古した毛布やタオル、衣類などを犬の寝床に置いてあげましょう。こうすることで、トイレではなく、飼い主さんの匂いのついた寝床を選ぶようになります。

寝床で寝たら褒める

犬が、きちんと寝床で寝たら褒めてあげましょう。飼い主さんの気を引きたい、またはトイレと寝床の区別がついていない犬に対して有効です。トイレで寝てしまった場合は叱らずに無視します。「褒める」「無視する」を繰り返すことで犬は学習します。トイレと寝床の区別がついていない犬でも、寝床を寝る場所として認識するようになるでしょう。

トイレトレーを替える

トイレトレーの大きさや形を、犬が気に入っている場合は、トイレトレーを替えましょう。犬の体にフィットしない大きさのものにする、囲みのあるものではなく平面のものにするなどが有効です。犬にとってトイレトレーが快適でなくなれば、トイレではなく寝床で寝るようになります。

トイレと寝床の置き場所を逆にする

トイレのある場所が犬にとって過ごしやすい場所だと、トイレで寝てしまいます。この場合は、トイレと寝床の置き場所を逆にしてみてください。たとえば廊下に寝床があり、リビングの一角にトイレがある場合は、廊下にトイレ、リビングの一角に寝床というように、位置を入れ替えます。

トイレをこまめに消臭する

犬は自分の匂いがついている場所に安心感を覚えます。トイレから犬の匂いを消せば縄張り意識が薄れて、トイレで寝ることが減るでしょう。トイレシートをこまめに交換する、犬がトイレをしたあとは消臭スプレーを使うといった方法が有効です。犬の匂いをトイレに残さないように対策しましょう。

トイレで寝たらスルーする

犬がトイレで寝ていても何もしない、スルーするなどの対策もあります。犬は成長とともに学習して、トイレで寝るのをやめる傾向にあります。子犬から犬を飼っている場合は、犬が自発的にトイレで寝るのをやめるまで待つのも、ひとつの方法です。

トイレで寝ていて叱ってしまうと、構ってもらっていると感じる犬もいます。この場合は、トイレで寝ていても無視しましょう。

トイレトレーを使わない

犬がトイレトレーを居心地がよいと思っている場合、思い切ってトイレトレーを撤去してしまう方法があります。環境そのものを撤去してしまうため、犬がトイレで寝るのを防げます。思い切った対策ですが、他の方法を試してもトイレで寝てしまう場合に有効です。

ただし、トイレトレーを使わない代わりに、ビニール袋とトイレシーツを使ってトイレのような設備を作る必要があります。

トイレのしつけをやり直す

犬に対するトイレのしつけが、きちんとできていない可能性があります。犬は元来、きれい好きな動物であり、トイレと寝床は区別して過ごします。子犬のころから飼っていてトイレで寝てしまう場合は、トイレのしつけをやり直すのも有効です。

次の章で、トイレのしつけで覚えておきたい注意点を解説します。

トイレのしつけ3つの注意点

犬がトイレで寝るのを防ぐためには、トイレのしつけを見直すことも重要です。トイレのしつけで覚えておきたい、3つの注意点を解説します。

観察してタイミングを逃さない

トイレのしつけをする際は、犬を適切なタイミングでトイレに誘導することが重要です。トイレを失敗させないために、犬をいつも観察するようにしましょう。寝起きや食事のあとなど、トイレをしやすいタイミングで誘導すれば、犬は成功を積み重ねます。トイレを排泄場所として認識するようになるでしょう。

適切なタイミングを見極めるために、犬が排泄した時間や回数を記録しておくとよいでしょう。

トイレでできたら褒める

犬は褒めてもらうことで、次も同じ行動をするようになります。トイレが成功するたびに褒めてあげれば、犬は次も同じようにトイレをする習慣を身につけるでしょう。なお、犬が褒められていると認識するためには、大げさに褒めることがポイントです。

失敗しても叱らない

犬がトイレに失敗しても、叱らずに無視しましょう。失敗したときに怒ると、飼い主の前でトイレをすると怒られてしまうと、間違って学習してしまうためです。そうなると、飼い主に隠れた場所でトイレをするようになってしまいます。構ってもらっていると勘違いすることもあります。最初のうちはトイレの失敗は当たり前だと思って、叱らないようにしましょう。

まとめ

犬がトイレで寝てしまうのは、いろいろな理由があります。いずれの場合も寝床とトイレを区別させることが重要です。対策をしてもトイレで寝てしまう場合は、成長とともにやめるのを待つか、トイレのしつけを見直してみましょう。また、寝床になる場所を犬が快適に過ごせるように整えるのも有効です。

愛犬の床」は多数の施工実績を持つ、フロアコーティングの老舗です。クッション性が高く、犬に負担のかからない、歩きやすい環境を提供します。犬のための環境を見直したい人は、ぜひご検討ください。