犬がキュンキュン鳴くのはなぜ?|理由や鳴き方別の気持ち・注意点を解説

犬がキュンキュン鳴くときは、甘えだけでなく、不安・痛みなどを表現している可能性があります。この記事では、犬がキュンキュン鳴くときの理由、キュンキュン以外の鳴き声に込められた気持ちなどを解説しています。気持ちが表れる体の場所についても紹介しているので、愛犬の気持ちを知るために役立ててください。

犬が「キュンキュン」と鳴く3つの理由

ここでは、犬がキュンキュン(または、クンクン)と鳴く主な理由を3つ紹介します。犬の気持ちを知るためには、鳴き声といっしょに、犬の態度もよく観察しましょう。

甘えたいと思っている

犬がキュンキュンと鳴く理由のひとつとして、甘えていることが考えられます。少し高めの声で、せつなそうな鳴き声を出されると、思わず抱きしめたくなるように鳴きます。

甘えたいときの態度

キュンキュンという鳴き声とともに、目を見つめてくる、しっぽを振る、後ろ足で立つといった態度を伴う時は、甘えたいと考えてよいでしょう。子犬のあいだは、キュンキュンと鳴くことがよくあります。キュンキュン鳴きをしたときは、思いっきり抱きしめてあげましょう。親・兄弟から離されて、本当に寂しいはずです。

不安に思っている

犬は、不安におもっているときも、キュンキュンと鳴くことがあります。飼い主さんがいなくなって、不安、寂しい、などの想いが込められています。

不安に思っているときの態度

犬がキュンキュン鳴くときに、つきまとう、あくびをする、シッポを下げている、同じ場所を往復するなどの態度が付随しているときは、不安を感じている可能性があります。飼い主さんが、出かける準備を始めた時などによく見せる態度です。

お留守番時に、寂しくてキュンキュン鳴き続ける子もいます。出かけても必ず帰ってくると、犬に信じてもらえるように、信頼関係を築くことが大切です。成犬になってもキュンキュン鳴く犬は、分離不安症になっている可能性があり注意が必要です。

痛みや辛い症状がある

犬のキュンキュンという鳴き声は、痛み・辛さが原因の可能性もあります。適切な対処ができるよう、キュンキュンという鳴き声とともに、普段とは違う様子がないかしっかり確認することが大切です。

痛みや辛い症状があるときの態度

犬がキュンキュン鳴いているだけでなく、震えている、背中を丸めている、触れるとキャイーン!と悲鳴を上げる場合は、痛みや辛さを感じている可能性があります。犬が痛みを感じているときは、体に触れさせないよう、唸り声をあげ飼主さんを威嚇することもあります。触ろうとしたら逃げる場合も、痛みを疑いましょう。

犬の気持ちがわかるその他の5つの鳴き声

犬は、キュンキュン以外の鳴き声にも、犬の気持ちが込められています。主な5つの鳴き声と犬の気持ちについて解説します。

「キャーン!」「キャイン!」と鳴く

犬が、キャーン!・キャイン!と鳴いている場合は、ひどい痛みを感じていると考えてよいでしょう。犬同士で遊んでいた場合は、噛まれて痛かったなどの場合が多く、降参・やめてといった気持ちを伝えるための鳴き声といえます。飼い主さんに、まとわりついていて、足を踏まれてしまったときなどにも、この声で鳴きます。

けが・病気のために、体に痛いところがある場合、痛みのポイントを飼い主さんが触った時に、大きな声で、キャイーーン!と鳴きます。何か異常があると考え、すぐ病院に連れて行きましょう。

「ワンワン!」と鳴く

ワンワン!と鳴く場合は、声の高さやリズムによって、色々な気持ちが考えられます。低い小さい目の声で、ワンと小刻みに鳴く場合は、何かに怯え、警戒している可能性があります。ワンワンと、太めの大きな声で繰り返し鳴く場合は、家の外にいる何かに対すし、警戒しつつ、少し威嚇する気持ちが込められています。飼い主さんに対して、元気よく、少し高めの声で鳴く場合は、遊び・おやつ・ご飯・散歩などのおねだりをする時に多いです。

「クーン」と鳴く

クーンという鳴き声は、声のトーンや態度によって、異なる気持ちが考えられます。飼い主さんに近寄り、体をすりよせながら、低い声でなく場合は、大好きだという思いを伝えているか、遊んでほしいと甘えているかのどちらかです。高い声で、何度も、悲しそうな声で鳴くのは、お留守番中の鳴き声として一番多く、寂しさと不安でいっぱいでいっぱいの鳴き声といえます。

「クンクン」と鳴く

ーンではなくクンクンと繰り返す場合は、声のトーンや回数、状況などで次のように判断できます。飼主さんが出かける準備をしていて、寂しい・不安である。おやつなどを見て、欲しいと鳴く、飼主さんを見て高い声で鳴き、注意を引くなどの場合の声に多いです。

「ウー」と唸る

ウーッと唸るときの犬の気持ちは、興奮状態であるか、警戒・怯え、威嚇・攻撃の意味を持つことが多いです。飼い主さんとおもちゃの取り合いなどをする時は、夢中になって、ウーッと唸り声を上げます。犬が寝ているそばに近づいた時のウーッは、警戒心の表れと考えられるので、そっとしておいてあげましょう。 上唇を上げ、歯をむき出しながらウーッと唸る場合は、威嚇・攻撃の意味があり、近づくと本気で噛まれる可能性があるため、気をつけましょう。大好きなおもちゃで遊んでいる時、大好きなおやつを食べている時、ご飯を食べている時などは、特に注意が必要です。

「ウォーン」と遠吠えする

街で夕刻を知らせる調べに合わせて、「ウォーン」と遠吠えする犬がいます。ある波長の音に反応して、遠吠えする犬もいます。これは、本能的な行為で、仲間からはぐれた際に、仲間を呼ぶための行為だと言われています。家族の留守中・夜間などに、寂しくて遠吠えする犬もいますが、問題行動となるため、注意が必要です。

鳴き声以外に感情が表れる場所

犬の感情が表れるのは鳴き声だけではありません。ここでは、犬の感情が表れる体の部分について解説します。

しっぽ

犬のしっぽには、感情を伝える・バランスをとる・体温を調節する、などの役割があります。しっぽの振り方や位置など感情を表現することが多いです。しっぽを高く上げ、激しく振っている場合は、非常に興奮し、喜びの感情を伝えようとしています。

しっぽをあまり高く上げず、ゆっくりと振っている場合は、飼い主さんの行動を観察し、何かを企んでいる時に多いです。飼い主さんの次の行動が読み取れず、少し不安で・警戒する時にも見せる行動です。しっぽを丸めて、後ろ足の間に隠している場合は、恐怖・降参の気持ちを表現しています。

犬は、耳の向きや角度を変えることで、音を聞き分けたり、集中しようとしたりしますが、感情を表すこともあります。耳をしっかりと立て、少し首をかしげる表情を見せた時は、何かに非常に集中しています。

耳をピクッと横に向けるときは、何か不安を感じ、少し警戒しています。耳を少し前に倒し、険しい表情をしていた場合は、恐怖を感じ、威嚇しています。たれ耳の犬は、耳の向きや角度の変化が分かりにくいですが、よく観察していると、少し変化していることが分かります。

表情

犬にも表情があり、どんな気持ちでいるか、感情を読み取れます。表情を見るポイントは、目・口・耳の3つです。嬉しいとき・楽しいときは、目を輝かせ、口元は緩み、耳も緊張せずゆったりとしています。不満がある時は、若干目をしかめ、悲しそうな表情になります。お留守番だと分かったときなどに、よく見せる表情です。

機嫌が悪い時は、目が三角になり、目頭にしわが寄っていることがあります。鼻にしわが寄り、口角があがり、歯をむき出しにしている場合は、強い怒りを感じているため、注意しましょう。目を細め、トローンとし、ショボショボし始めると、眠くてしょうがない瞬間です。

姿勢

の姿勢からも、犬の気持ち・感情は読み取れます。しっぽを高く上げて、元気よく歩く姿は、自信に満ちあふれています。前足と頭を低くし、おしりを突き出したポーズは、飼い主さんと遊べることで嬉しいとき、犬同志で遊びを誘っている時などに、よく見られます。

お腹を出して寝ている時は、安心しきっている状態と言えます。𠮟っている最中に、生あくびを繰り返す場合は、叱られていることにストレスを感じている可能性があるので、怒り過ぎには気をつけましょう。

飼い主さんの注意点

犬の鳴き声や様子から感情を読み取った上で、飼主さんが注意すべき点について解説します。

しつけはしっかりする

犬の気持ちに寄り添うことは非常に大切ですが、悪い習慣やわがままを許さないために、必要なしつけはしっかりするようにしましょう。飼主さんが、用事をしているときに、愛犬がキュンキュン鳴く様子を見て、手を止め、要求に答えてあげることはよくあります。

キュンキュン鳴くことで、おやつが欲しいのかとあげてみたり、散歩に連れて行ったりすると、犬は、キュンキュンと鳴けばおやつがもらえる、散歩に行けると覚えこんでしまう可能性があります。

病気の可能性を考える

犬がいつもと異なる鳴き声を上げたときは、病気や痛みのサインである可能性があります。老犬の場合は、認知症の症状として鳴き声を上げている可能性もあります。いつもと異なる症状があれば、早めに動物病院を受診するように心がけましょう。

まとめ

大切な家族の一員である犬の気持ちを理解することで、犬も飼主さんも快適な暮らしをおくれます。犬の鳴き声からは、喜・怒・哀・楽が読み取れます。普段から犬の様子をよく観察し、気持ちを判断してあげましょう。

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